相次ぐweb改竄 改竄されても放置の大手企業
本誌では、これまで企業webの改竄ニュースを掲載してきたが、改竄事件の増加とともに、企業のネットサービスに対するセキュリティ意識の甘さが如実にあらわになってきている。
製品・サービス・業界動向
業界動向
2月2日深夜に改竄されたゼネラル・エレクトリック・インターナショナル・インクのweb" http://www.gejapan.co.jp/ "は(3日配信増刊号にて既報)、5日 AM 8:00現在、修正されていない。まるまる2日間以上放置されていることになる。
自社のwebが改竄されても、翌営業日にシステム担当者が出勤するまで、何の手も打たない企業は少なくなく、監視、管理業務も営業時間以外は、行われていない可能性が高い。
稼働中の企業システムに異常が起きた際に、翌営業日まで誰も何も手を打たないことは、通常常識では考えられない。しかし、webでは、それが許されることになっているのが実情である。ECをやっていようが、個人情報が蓄積されていようが、翌営業日までは、異常事態が放置されている。
現在のwebビジネス規模の利用者と利益とそれに対するセキュリティ・コストを比較すると、セキュリティ・コストの方が高くつく可能性がある。うがった見方をすると、webビジネスの規模が小さく、利用者がリアルの利用者よりも圧倒的に少なければ、セキュリティ問題は、無視できる規模、あるいはおきた後で個別対応すればすむことと、各企業が考えている可能性は否定できない。
仮に、web改竄で企業イメージが落ちたり、個人情報流出で利用者に不利益をかけるような事態が生じても、事前にセキュリティのコストをかけるようなことはしたくない、という意識があるならば、今後もweb改竄はさらに増加し、その被害はより具体的な形であらわれてくると思われる。
《ScanNetSecurity》