政府機関がハッキングの事前防止を強化 | ScanNetSecurity
2024.05.05(日)

政府機関がハッキングの事前防止を強化

概要:
 米国政府機関は、ハッキングや悪意のあるコードの発生を事前防止するため、これらの攻撃の発生を検知する、民間企業の不正侵入検知サービスの利用を進めている。

国際 海外情報
概要:
 米国政府機関は、ハッキングや悪意のあるコードの発生を事前防止するため、これらの攻撃の発生を検知する、民間企業の不正侵入検知サービスの利用を進めている。

 ニューヨークにあるベリゾンコミュニケーションズ社(Verizon CommunicationsInc.)のセキュリティ担当マネージャー、ジム・アレン(Jim Allen)氏によれば、同社は、9月11日のテロ攻撃やNimdaワームの流行以降、政府機関から同社の不正侵入監視サービスに関する問い合わせを多数受けている。「ほとんどの機関に何らかのサービスが導入されているが、使用の効率性には遺憾なところが多い。」と彼は述べた。

 米国退役軍人省(VA)は現在、同省の一部に不正侵入検知器を導入しているが、来年は使用の拡大を予定していると、同省のコンピュータセキュリティ担当副代理次官補、ブルース・ブロディー(Bruce Brody)氏は述べた。「我々はこれまでのところ、大きな成功を収めている。」と彼は語った。「[不正侵入の]試みに関する報告は急増しているが、言い換えれば、我々の報告システムの性能が向上したということである。」

 米国運輸省(DoT)もこのような事前防止技術の実装を進めている。「9月11日のテロ攻撃以降、我々はハッカーの駆除よりも事前防止策に重点を置いている。」と同省の副最高情報責任者、リサ・シュロッサー(Lisa Schlosser)氏は述べた。「現在、我々は脅威の評価や不正侵入の検知により時間をかけている。」

情報ソース:
Federal Times Dec.18, 2001
http://www.federaltimes.com/issues/iss120301b.html
Federal Computer Week Nov. 12,2001
http://fcw.com/fcw/articles/2001/1112/news-score-11-12-01.asp

分析:
(iDEFENSE米国) 最近の悪意のあるコードの発生は、政府機関のネットワークに多大な被害を及ぼしており、リソースの修復に何百万ドルものコストが費やされている。ブロディー氏は、VAではNimdaワームの駆除に200〜300万ドルものコストがかかったと推計した。

 いつ、どこでハッカーがネットワークのクラッキングを試行するかといったデータの収集は、このような攻撃を阻止する上で非常に有用である。ただし、このような情報は、正しく理解し解釈できる専門家がいて初めて役に立つ。専門家の確保は、セキュリティ部門に十分な資金を投入し、部員をきちんと訓練して初めて可能になる。

 議会のとある委員会は先日、政府機関の情報セキュリティに対する評価は落第点であった。(ID#106190, Nov. 14, 2001)。下院政府改革委員会の小委員会が発表した政府の効率性、財務管理、政府機関関係に関する報告書でも、VA、DoT共に成績は"F"つまり、落第点であった。しかしながら、このところのセキュリティへの関心の高まりにより、両省とも年々評価が向上していくでしょう。


(詳しくはScan Daily EXpress本誌をご覧下さい)
http://vagabond.co.jp/vv/m-sdex.htm

※この情報はiDEFENSE社( http://www.idefense.co.jp/ )より提供いただいております。情報の内容は以下の時点におけるものです
【16:34 GMT、12、24、2001】

《ScanNetSecurity》

PageTop

アクセスランキング

  1. ランサムウェア被害の原因はスターティア社の UTM テストアカウント削除忘れ

    ランサムウェア被害の原因はスターティア社の UTM テストアカウント削除忘れ

  2. クラウド労務管理「WelcomeHR」の個人データ閲覧可能な状態に、契約終了後も個人情報保存

    クラウド労務管理「WelcomeHR」の個人データ閲覧可能な状態に、契約終了後も個人情報保存

  3. モリサワ他と損害賠償金4,500万円支払で調停成立~フォント不正コピーの印刷会社

    モリサワ他と損害賠償金4,500万円支払で調停成立~フォント不正コピーの印刷会社

  4. 山田製作所にランサムウェア攻撃、「LockBit」が展開され複数のサーバのデータが暗号化

    山田製作所にランサムウェア攻撃、「LockBit」が展開され複数のサーバのデータが暗号化

  5. 信和へのランサムウェア攻撃で窃取された情報、ロックビット摘発を受けてリークサイトが閉鎖

    信和へのランサムウェア攻撃で窃取された情報、ロックビット摘発を受けてリークサイトが閉鎖

  6. 「シャドーアクセスとは?」CSAJ が定義と課題をまとめた日本語翻訳資料公開

    「シャドーアクセスとは?」CSAJ が定義と課題をまとめた日本語翻訳資料公開

  7. サイバーセキュリティ版「天国と地獄」~ サプライヤーへサイバー攻撃、身代金支払いを本体へ請求

    サイバーセキュリティ版「天国と地獄」~ サプライヤーへサイバー攻撃、身代金支払いを本体へ請求

  8. 今日もどこかで情報漏えい 第23回「2024年3月の情報漏えい」なめるなという決意 ここまでやるという矜恃

    今日もどこかで情報漏えい 第23回「2024年3月の情報漏えい」なめるなという決意 ここまでやるという矜恃

  9. PlayStation公式になりすましたアカウントに注意喚起、個人情報要求DMも

    PlayStation公式になりすましたアカウントに注意喚起、個人情報要求DMも

  10. ビッグ・ブラザー2024 ~ 監視カメラと画像分析 その高成長市場と国際動向

    ビッグ・ブラザー2024 ~ 監視カメラと画像分析 その高成長市場と国際動向

ランキングをもっと見る