モバイル先進国のスウェーデンのセキュリティ企業「ポイントセック」(第1回)
携帯電話をはじめとするモバイル機器の先進国・スウェーデン。そのスウェーデンに本社を置き、ノートパソコンや携帯情報端末などのモバイル端末、USBメモリなどリムーバブルメディアからの情報漏えいを防止する高度な暗号化ツールを開発しているのがポイントセック・モバ
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そんな世界有数のセキュリティ企業が、このほど東アジア地域で初めての事業拠点となるポイントセック株式会社を東京に設立した。日本法人設立の目的や日本やアジア市場における戦略について紹介しよう。
● ハードディスクを丸ごと暗号化するツールをはじめとする
モバイル向けセキュリティソリューションのトップベンダー
ポイントセック・モバイル・テクノロジーは、企業向けセキュリティソフトウェアをはじめ、ノートパソコンや携帯情報端末、スマートフォン、USBメモリ、フロッピーディスクなどの暗号化ツールなど、モバイル向けのセキュリティソリューションを提供している。
1988年にスウェーデンのストックホルムに設立され、現在、ヨーロッパ各国、アメリカをはじめ全世界に10カ所の現地法人や事業所を保有している。ちなみに、アジア・パシフィック地域では中東地域のドバイのほか、2004年秋にはオーストラリアのシドニーにセールスオフィスを開設している。東アジア地域では、今回の日本法人・ポイントセックが初の戦略的な拠点となる。
ポイントセック・モバイル・テクノロジーの取り扱うソリューションの特長は、モバイル機器からの情報漏えい、モバイルでのデータ保護に特化しているところである。主力製品となるパソコン向けの「Pointsec for PC」をはじめ、携帯情報端末向けとしてPocket PC、Palm OS、Symbian OSの各OS向けの製品、さらにはWindows Mobile Smartphones向けの製品も提供し、多様なプラットフォームと利用形態に柔軟に対応できるようにラインナップが充実している。
たとえば、ノートパソコンのハードディスクを丸ごと暗号化してしまうツール「Pointsec for PC」では、基本ソフトであるWindowsそのものも含めて暗号化されるため、万が一、ノートパソコンを紛失したり盗まれてしまった場合でも、ハードディスクの中身が見られないばかりでなく、Windowsを立ち上げることすらできない仕組みとなっている。
携帯情報端末向けのソリューションでも同様の機能が提供されるほか、ポイントセック・モバイル・テクノロジーが特許を取得している「ピクチャーピント」という機能も搭載されている。これは、携帯情報端末を立ち上げる際に、画面に表示されるアイコンをあらかじめ決められた順番でタップすることでパスワードが入力できるという仕組みである。
たとえば、女性のアイコンを2回タップし、次にハートマークのアイコン、最後に花束のアイコンをタップすると「女性・女性・ハート・花束」となる。これがパスワードなのである。タップするアイコンは任意に設定できるほか、画面上に表示される位置も起動ごとに変わるので強固なパスワードとなる。
【執筆:下玉利 尚明】
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(この記事には続きがあります。続きはScan本誌をご覧ください)
http://www.ns-research.jp/cgi-bin/ct/p.cgi?m-sc_netsec
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