Black Hat Japan 2005 特別企画 ジェフ・モスはいかにして Black Hat Japan を開催するに至ったか
Black HatのCEO ジェフ・モスのモニターの上には日本のキャラクターグッズ「いたずらぐまのグル〜ミ〜」のぬいぐるみが置かれており、ジェフを冷ややかに見下ろしている。ジェフは昔から日本文化が大好きだった(最初に日本を訪れる1998年以前から)。
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なにしろ彼の愛用のマウスは士郎 正宗(「攻殻機動隊」の原作者)デザインのものだし、事務所には「攻殻機動隊」のポスターが貼ってある。アメリカで「攻殻機動隊」が発売されるよりも前に、ファンイベントを主催したくらいのファンだった。
Secure Computing Corpに勤務している時、ジェフに日本を訪れる機会がやってきた。彼の所属するチームがアジアとオーストラリアの視察を行うことになったのだ。「そのとき訪れたどこよりも日本はすごかった」とジェフは言う。「ここにはあらゆる新しいものがある。経験、文化、食べ物、電気製品、すべてが圧倒的された。」
チームの中で最年少だった彼は日本のクライアントとの良好な関係を築くのを手助けするのが自分の役割だと感じて、仕事の後の飲み会をセッティングした。飲み会はちょっとしたカルチャーショックだった。
昨年、日本でセキュリティが注目されてくるのを感じたジェフは Black Hat を東京で開催しようと思った。
「去年は Black Hat への日本からの参加者が非常に多かったんだ。それで日本の企業がセキュリティとセキュリティ教育に関心を高めてきていることがわかった。Black Hat は世界的なセキュリティ向上のための教育をミッションにしている。日本でセキュリティが重要な課題になったのを知ってほっておくことはできない。」
今回の Black Hat はアジアで5回目、日本では2回目となる。
ジェフは日本にゆくたびにアメリカでは入手できないものを買ってくる。この間はソニーの製品だった。「僕にとって日本で刺激的なことはアメリカではお目にかかれない技術に出会えることさ。まるでちょっとした未来旅行だ。」
今年のイベントは招待者だけで実施された。「僕らは最高のプレゼンテーションと内容のために最善の注意を払って実施した。日本の参加者にとって有意義だったと信じている。」
日本でのイベント開催はチャレンジだった。「チャレンジに一緒に取り組んでくれたIAJには感謝している。IAJは場所や翻訳者、設備、さらに発表内容などの文化的な調整を引き受けてくれた。IAJおよび日本のスポンサーには本当に助けられた。」
ジェフはさらにイベントを進化させようと考えている。「イベントを開催するたびにそのフィードバックから学んでいる。日本での2度目のイベントのフィードバックを受けてさらにイベントをよいものにできるだろう。」
ジェフは日本での活動に夢をふくらませている。
「IAJとの協力でさらにイベントを発展させられると思っています。近い将来にトレーニングを日本に紹介することを考えています。」
【執筆:Scan編集部】
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□ Black Hat Japan 2005 Briefings 開催概要
開催地:東京 新宿 京王プラザホテル
年月日:2005年10月17日(月)〜18日(火)
受講料:84,000円(税込)
U R L :https://www.netsecurity.ne.jp/14_4253.html
《ScanNetSecurity》