セキュリティ専門家が最も注目するマルウェア「ボット」(1)最新ボット事情〜単なるいたずらからビジネスへ
ボットネットの問題が拡大している。
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『Washingoton Post』が9月19日、2005年前半期においてあらゆる種類のインターネット犯罪が増加したが、その攻撃元はボット化した家庭のPCだったと報道した。
ボットネットはこのところ蔓延していて、家庭のPCをボット(あるいはゾンビPCとも呼ぶ)化。アドウェアやスパイウェアを利用する会社と契約して、不正プログラムを送付しているハッカーが多数存在すると言われている。ハッカーらは、ネットワークを作ることで、アドウェアやスパイウェアの会社からまとまった金銭を受領している。
●40万台のネットワークで6万ドルを荒稼ぎ
11月4日には、数千台のPCをハイジャックしボット化、スパムを送付していたとして、FBIのロサンジェルス支局が、20歳の男性を逮捕したと『ロイター』が伝えた。
逮捕されたのはジーンソン・ジェームズ・アンチェタ。ボット攻撃で高い技術を持つハッカーの秘密ネットワーク、「Botmaster Underground」の主要メンバーの1人だった。アンチェタは2004年から2005年初めにかけて、カスタム化したトロイの木馬“rxbot”を用いて、多数のPCを支配してボットネットを作り上げた。その上で2件のアドウェア会社の広告配送プログラムをインストールしている。
アンチェタのボットネットワークは40万台を超えるコンピュータを用いていた。アドウェアやスパイウェアの会社から受領していた金額は約6万ドルにのぼる。その他、BMW1台、コンピュータ機器も獲得していた。
アンチェタが、インストールしたスパイウェアはカナダのケベック州に本社をおくGammacashとLOUDcashのものだった。両社はその後、アドウェアの大手180solutionsに買収された。さらに、180solutionsは今年初めに、ZangoCashと社名変更している。
どうもアンチェタは180solutionsとアフィリエイト契約をめぐって問題があったようだ。4月にはアンチェタのアカウントは解約されている。
【執筆:バンクーバー新報 西川桂子】
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