AES-256で保護されたPDFマルウェアを確認、PDFの仕様の解釈方法を悪用(シマンテック)
シマンテックは、PDFマルウェアの亜種を確認したと同社ブログで発表した。
脆弱性と脅威
脅威動向
この亜種は、PDFの仕様に固有で見られる暗号化手法を利用している。PDFマルウェアで使われている暗号化手法は、RC4からAESに変更されている。AESでは、暗号化キーの長さが128ビットと指定されているが、この亜種は暗号化手法としてAES-256を採用しており、キーの長さは256ビット。PDFでAES-256を使う暗号化手法の仕様は、ISO32000 版のPDF拡張仕様であり、アドビのWebサイトからPDF拡張文書ファイルをダウンロードすることができる。今回発見された亜種は、PDF仕様の解釈方法を利用して、ウイルス対策スキャナのPDFパーサをくぐり抜けるために細工されているという。
《吉澤 亨史( Kouji Yoshizawa )》