サイバースパイ活動「Madi」、過去8カ月間で800件以上の攻撃(カスペルスキー) | ScanNetSecurity
2024.05.11(土)

サイバースパイ活動「Madi」、過去8カ月間で800件以上の攻撃(カスペルスキー)

Kaspersky Labの研究者が中東の組織や企業を標的とする活発なサイバースパイ活動「Madi」に関し、ITセキュリティ企業Seculertと共同で実施した調査の結果を発表した。

脆弱性と脅威 脅威動向
株式会社Kaspersky Labs Japan(カスペルスキー)は7月20日、ロシアKasperskyが7月17日に公開したリリースの抄訳として、Kaspersky Labの研究者が中東の組織や企業を標的とする活発なサイバースパイ活動「Madi」に関し、高度な脅威検知サービスを提供するITセキュリティ企業Seculertと共同で実施した調査の結果を発表した。両社はシンクホールを活用してC&Cサーバの活動を監視した結果、イラン、イスラエルをはじめ、これらのC&Cサーバが接続する世界の国々において過去8カ月間に実行された800件以上の攻撃を特定した。

シンクホールの統計から、主な標的となったのはイランやイスラエルの重要インフラのプロジェクトに携わるビジネスマン、イスラエルの金融機関、中東の工学部の学生、および中東のさまざまな政府機関であることが判明した。さらなる解析の結果、ユーザを撹乱させるのが目的と見られる異常な数の宗教的あるいは政治的な文書や画像が、最初の感染時に投下されたことが明らかになった。攻撃者はMadiを使用することで、感染したWindows PCから機密情報を盗み、メールやインスタントメッセンジャーから重要な通信を傍受し、音声録音、キーボード操作の記録、ユーザ操作のスクリーンショットの取得などを行う。分析により、数ギガバイトのデータが被害者のPCからアップロードされていたことが判明している。

《吉澤 亨史( Kouji Yoshizawa )》

関連記事

特集

PageTop

アクセスランキング

  1. 護衛艦いなづまの艦長、資格のない隊員を特定秘密取扱職員に指名し懲戒処分

    護衛艦いなづまの艦長、資格のない隊員を特定秘密取扱職員に指名し懲戒処分

  2. デジサートのEV証明書の記載フォーマットに誤り、再発行とサーバへの入れ替え呼びかけ

    デジサートのEV証明書の記載フォーマットに誤り、再発行とサーバへの入れ替え呼びかけ

  3. ランサムウェア被害の原因はスターティア社の UTM テストアカウント削除忘れ

    ランサムウェア被害の原因はスターティア社の UTM テストアカウント削除忘れ

  4. テレビ宮崎グループ会社にランサムウェア攻撃、請求書発行システムを停止

    テレビ宮崎グループ会社にランサムウェア攻撃、請求書発行システムを停止

  5. 豊島のサーバにランサムウェア攻撃、復旧済みで業務に影響なし

    豊島のサーバにランサムウェア攻撃、復旧済みで業務に影響なし

  6. 社内不正 1位 情報持ち出し・2位 横領・3位 労働問題 ~ 被害企業 230 社調査

    社内不正 1位 情報持ち出し・2位 横領・3位 労働問題 ~ 被害企業 230 社調査

  7. 北 中華製AIを攻撃活用/北 DMARC不正利用/北 日本のアニメ制作関与か ほか [Scan PREMIUM Monthly Executive Summary 2024年4月度]

    北 中華製AIを攻撃活用/北 DMARC不正利用/北 日本のアニメ制作関与か ほか [Scan PREMIUM Monthly Executive Summary 2024年4月度]

  8. Proofpoint Blog 36回「身代金を払わない結果 日本のランサムウェア感染率減少? 感染率と身代金支払率 15 ヶ国調査 2024」

    Proofpoint Blog 36回「身代金を払わない結果 日本のランサムウェア感染率減少? 感染率と身代金支払率 15 ヶ国調査 2024」

  9. サイバーセキュリティ人材、女性の平均給与は男性と約80万円差 ~ ISC2 調査

    サイバーセキュリティ人材、女性の平均給与は男性と約80万円差 ~ ISC2 調査

  10. 経団連、個人情報保護法に基づく漏えい報告や本人通知にリソースを割く現状を問題視

    経団連、個人情報保護法に基づく漏えい報告や本人通知にリソースを割く現状を問題視

ランキングをもっと見る