Webmin の edit_html.cgi に起因するディレクトリトラバーサルの脆弱性(Scan Tech Report)
Webmin にディレクトリトラバーサルの脆弱性が報告されました。Webmin にアクセス可能な悪意あるユーザに利用された場合、システム上の重要な情報を不正に取得され、さらなる攻撃に悪用される可能性があります。
脆弱性と脅威
エクスプロイト
Webmin にディレクトリトラバーサルの脆弱性が報告されました。
Webmin にアクセス可能な悪意あるユーザに利用された場合、システム上の重要な情報を不正に取得され、さらなる攻撃に悪用される可能性があります。
この脆弱性は、Scan Tech Report Vol.499 で紹介した Webmin の show.cgi に起因する問題と同様に AISG 社が 2012/7/4 に US-CERT に報告し、webmin.com が 2012/9/22 に解消バージョンの Webmin を公開した問題です。
脆弱性を悪用された場合の影響度が高いため、影響を受けるバージョンの Webmin を利用するユーザは可能な限り以下の対策を実施することを推奨します。
2.深刻度(CVSS)
5.0
http://nvd.nist.gov/cvss.cfm?version=2&name=CVE-2012-2983&vector=%28AV%3AN/AC%3AL/Au%3AN/C%3AP/I%3AN/A%3AN%29
3.影響を受けるソフトウェア ※
Webmin 1.590 以前
影響を受けるバージョンの Webmin パッケージが含まれる、Linux ディストリビューションにおいても、この脆弱性の影響を受ける可能性があります
4.解説
Web ベースのシステム管理ツールである Webmin には、HTML コンテンツを編集する file/edit_html.cgi における file パラメータの入力値の取り扱いに不備があるため、当該パラメータに "../" を含む不正な相対パスを指定することでディレクトリトラバーサル攻撃が可能な脆弱性が存在します。
この脆弱性を利用することで Webmin にアクセス可能な攻撃者は、root 権限で、公開を意図しないシステム上の任意のファイルへアクセスし、重要な情報を取得可能となります。
なお、攻撃者がこの脆弱性を悪用するためには、Webmin において、File Manager モジュールを利用可能な権限を有する必要があります。
5.対策
以下の Web サイトより Webmin 1.600 以降を入手しアップデートすることで、
この脆弱性を解消することが可能です。
Webmin 1.600
http://www.webmin.com/download.html
Webmin Change Log Version 1.600 (22nd September 2012)
http://www.webmin.com/changes.html
6.ソースコード
(Web非公開)
(執筆:株式会社ラック サイバー脅威分析センター)
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Scan Tech Report
http://scan.netsecurity.ne.jp/archives/51916302.html
《吉澤 亨史( Kouji Yoshizawa )》