スマートグリッドへのサイバー脅威レポートと、取り組みを紹介(マカフィー) | ScanNetSecurity
2024.05.04(土)

スマートグリッドへのサイバー脅威レポートと、取り組みを紹介(マカフィー)

マカフィーは、スマートグリッドのセキュリティの現状に対する同社の考えをまとめた報告書の日本語版を公開した。

調査・レポート・白書・ガイドライン 調査・ホワイトペーパー
制御機器への書き込みコマンドをIDSで検知する例
制御機器への書き込みコマンドをIDSで検知する例 全 2 枚 拡大写真
マカフィー株式会社は6月14日、スマートグリッドのセキュリティの現状に対する同社の考えをまとめた報告書「スマートグリッドに対する効果的な保護(Smarter Protection for the Smart Grid)」の日本語版を公開した。報告書では、旧来の電力網のサイバー攻撃に対する脆弱性と、これらの基幹システムに対するセキュリティ対策の必要性についての報告がなされている。

スマートグリッドなどで用いられている制御システムの特徴のひとつに、通信プロトコルが脆弱という問題がある。制御機器間や管理PCとの間で通信を行うための制御系通信プロトコルは、ModbusがIPベースのModbus/TCPに拡張されたように、近年オープン化が進んでいる。しかし、ほとんどのプロトコルは認証や暗号化がされておらず、不特定の第三者によって通信パケットの改ざんや不正コマンド送信により、制御システムを誤動作させることが可能な状態となっている。

マカフィーでは、制御系の通信プロトコルを監視するソリューションとして「侵入検知システム(IDS:Intrusion Detection System)」の導入を推奨している。IDSでは、例えば制御機器(PLC)へ書き込みを行うようなコマンドの先頭部分が「14 01(16進)」である場合、それを検知できる。同様に、日本独自の制御系通信プロトコルについても、IPベースでかつ仕様さえわかれば、ネットワークをIDSで監視することによって、不正な書き込みコマンドを検知するなどの対策が可能となる。

《吉澤 亨史( Kouji Yoshizawa )》

関連記事

この記事の写真

/

特集

PageTop

アクセスランキング

  1. ランサムウェア被害の原因はスターティア社の UTM テストアカウント削除忘れ

    ランサムウェア被害の原因はスターティア社の UTM テストアカウント削除忘れ

  2. クラウド労務管理「WelcomeHR」の個人データ閲覧可能な状態に、契約終了後も個人情報保存

    クラウド労務管理「WelcomeHR」の個人データ閲覧可能な状態に、契約終了後も個人情報保存

  3. 信和へのランサムウェア攻撃で窃取された情報、ロックビット摘発を受けてリークサイトが閉鎖

    信和へのランサムウェア攻撃で窃取された情報、ロックビット摘発を受けてリークサイトが閉鎖

  4. 今日もどこかで情報漏えい 第23回「2024年3月の情報漏えい」なめるなという決意 ここまでやるという矜恃

    今日もどこかで情報漏えい 第23回「2024年3月の情報漏えい」なめるなという決意 ここまでやるという矜恃

  5. 「味市春香なごみオンラインショップ」に不正アクセス、16,407件のカード情報が漏えい

    「味市春香なごみオンラインショップ」に不正アクセス、16,407件のカード情報が漏えい

  6. SECON 2024 レポート:最先端のサイバーフィジカルシステムを体感

    SECON 2024 レポート:最先端のサイバーフィジカルシステムを体感

  7. 山田製作所にランサムウェア攻撃、「LockBit」が展開され複数のサーバのデータが暗号化

    山田製作所にランサムウェア攻撃、「LockBit」が展開され複数のサーバのデータが暗号化

  8. 「シャドーアクセスとは?」CSAJ が定義と課題をまとめた日本語翻訳資料公開

    「シャドーアクセスとは?」CSAJ が定義と課題をまとめた日本語翻訳資料公開

  9. 2023年「業務外利用・不正持出」前年 2 倍以上増加 ~ デジタルアーツ調査

    2023年「業務外利用・不正持出」前年 2 倍以上増加 ~ デジタルアーツ調査

  10. トレーニング 6 年ぶり復活 11/9 ~ 11/15「CODE BLUE 2024」開催

    トレーニング 6 年ぶり復活 11/9 ~ 11/15「CODE BLUE 2024」開催

ランキングをもっと見る