産業用制御システムを対象とする攻撃が増加傾向--JVN登録状況(IPA) | ScanNetSecurity
2024.05.10(金)

産業用制御システムを対象とする攻撃が増加傾向--JVN登録状況(IPA)

IPAは、2013年第3四半期(7月から9月)における「脆弱性対策情報データベース『JVN iPedia』の登録状況」を発表した。

脆弱性と脅威 脅威動向
2013年第3四半期の登録件数
2013年第3四半期の登録件数 全 3 枚 拡大写真
独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)は10月18日、2013年第3四半期(7月から9月)における「脆弱性対策情報データベース『JVN iPedia』の登録状況」を発表した。同期間にJVN iPedia日本語版へ登録した脆弱性対策情報は1,280件で、累計登録件数が41,816件と41,000件を突破した。内訳は、国内製品開発者から収集したもの2件(公開開始からの累計は149件)、JVNから収集したもの130件(累計2,755件)、NVDから収集したもの1,148件(累計38,912件)となっている。

また、件数が多い脆弱性は「CWE-119(バッファエラー)」が217件、「CWE-79(クロスサイトスクリプティング)」が187件、「CWE-264(認可・権限・アクセス制御の問題)」が130件、「CWE-20(不適切な入力確認)」が115件、「CWE-399(リソース管理の問題)」が58件、「CWE-94(コード・インジェクション)」が54件などとなっている。

登録している脆弱性対策情報に関する注目情報として、「Webサイトの改ざんに悪用されているソフトウェアについて」および「重要なシステムにおけるソフトウェアの脆弱性について」の2点を挙げている。Webサイトの改ざんについては、Apache Struts、Parallels Plesk PanelといったWebアプリケーションフレームワークやミドルウェア、WordPress、Drupal、Joomla!といったCMSなどが攻撃に悪用されやすいソフトウェアであるとしている。また、重要なシステムにおけるソフトウェアの脆弱性については、これまでの攻撃は主に情報系を対象としていたが、産業系や組込み系など、情報系とは異なる分野のソフトウェアやシステムにも波及してきている。中でも、工場の生産設備等で使用される監視モニタ等の産業用制御システム(ICS:Industrial Control Systems)の脆弱性関連情報の公開が2011年以降増えている。

《吉澤 亨史( Kouji Yoshizawa )》

関連記事

この記事の写真

/

特集

PageTop

アクセスランキング

  1. 護衛艦いなづまの艦長、資格のない隊員を特定秘密取扱職員に指名し懲戒処分

    護衛艦いなづまの艦長、資格のない隊員を特定秘密取扱職員に指名し懲戒処分

  2. ランサムウェア被害の原因はスターティア社の UTM テストアカウント削除忘れ

    ランサムウェア被害の原因はスターティア社の UTM テストアカウント削除忘れ

  3. 「意識を高揚させよう」と思い特定秘密の情報を知るべき立場にない隊員に特定秘密の情報を漏らす、懲戒処分に

    「意識を高揚させよう」と思い特定秘密の情報を知るべき立場にない隊員に特定秘密の情報を漏らす、懲戒処分に

  4. 社内不正 1位 情報持ち出し・2位 横領・3位 労働問題 ~ 被害企業 230 社調査

    社内不正 1位 情報持ち出し・2位 横領・3位 労働問題 ~ 被害企業 230 社調査

  5. メディキットホームページに不正アクセス、閲覧障害に

    メディキットホームページに不正アクセス、閲覧障害に

  6. デジサートのEV証明書の記載フォーマットに誤り、再発行とサーバへの入れ替え呼びかけ

    デジサートのEV証明書の記載フォーマットに誤り、再発行とサーバへの入れ替え呼びかけ

  7. 今日もどこかで情報漏えい 第23回「2024年3月の情報漏えい」なめるなという決意 ここまでやるという矜恃

    今日もどこかで情報漏えい 第23回「2024年3月の情報漏えい」なめるなという決意 ここまでやるという矜恃

  8. Proofpoint Blog 36回「身代金を払わない結果 日本のランサムウェア感染率減少? 感染率と身代金支払率 15 ヶ国調査 2024」

    Proofpoint Blog 36回「身代金を払わない結果 日本のランサムウェア感染率減少? 感染率と身代金支払率 15 ヶ国調査 2024」

  9. 日本は悪意ある内部犯行による漏えいが 12 ヶ国中最小、プルーフポイント「Data Loss Landscape 2024(情報漏えいの全容)」日本語版

    日本は悪意ある内部犯行による漏えいが 12 ヶ国中最小、プルーフポイント「Data Loss Landscape 2024(情報漏えいの全容)」日本語版

  10. 経団連、個人情報保護法に基づく漏えい報告や本人通知にリソースを割く現状を問題視

    経団連、個人情報保護法に基づく漏えい報告や本人通知にリソースを割く現状を問題視

ランキングをもっと見る