オンラインバンキング悪用の不正送金、日本が標的に--緊急対策セミナー(ラック) | ScanNetSecurity
2026.10.23(金)

オンラインバンキング悪用の不正送金、日本が標的に--緊急対策セミナー(ラック)

ラックは4月14日、インターネットバンキングを悪用した不正送金への注意喚起を発表した。

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ラックのセキュリティ・コンサルタントである三宅康夫氏
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株式会社ラックは4月14日、インターネットバンキングを悪用した不正送金への注意喚起を発表した。他国で大きな脅威となっているインターネットバンキングでの不正送金による、銀行口座から預金が盗み取られる犯罪が、日本国内でも大きな問題になる危険性が高まっている。しかし、急速に拡大した日本のインターネットバンキングにおける利用者の理解と自己防衛意識は低く、日本の金融機関が狙われていることからも被害拡大が懸念されている。そこでラックとセキュアブレインは、インターネットバンキングに関連した対策の必要性を訴えるとともに、効果的な対策を広く呼びかけている。

同日に開催された緊急対策セミナーでは、ラックのセキュリティ・コンサルタントである三宅康夫氏が「不正送金犯罪は、日本の銀行を『狙い撃ち』している状況、OSではWindows XP、Vista、7が、脆弱性ではJava、Adobe Flashが特に狙われている」と警鐘を鳴らした。不正送金に利用するマルウェアには、改ざんされたWebページの閲覧と、ウイルスメールの大きく2つの経路で感染している。これらのマルウェアはユーザの認証情報を盗み出すものものあり、100個以上のアプリケーションのパスワードを盗むものも確認されている。また、特定の銀行を狙う犯罪組織は、その攻撃傾向から3種類があるという。

株式会社セキュアブレインの取締役兼CTOである星澤裕二氏は、不正送金の手口が従来のフィッシングからマルウェアに移行しており、その割合は92.3%を占めるまでになっていると述べた。不正送金の手法には、銀行のコンテンツを改ざんしてIDやパスワード、第2暗証番号、合い言葉などを入力させ認証情報を入手する手法と、ユーザの送金処理に割り込んで送金先や金額を変更してしまう手法が多く確認されており、実際にこれらMITB攻撃ののデモを行った。

さらに株式会社Doctor Web PacificのCEOであるボリス・シャロフ氏は、ロシアにおけるネットバンキングを狙う犯罪を紹介。ロシアでは2000年代半ばから攻撃が登場し、2010年頃からロシアの主要な銀行が幅広く攻撃されたという。最近では銀行側の対策や警察による捜査が進み、攻撃は減少したが、銀行ATMへのハッキングが増えている。日本では2013年から銀行を狙うサイバー犯罪が増加しており、その原因は犯罪グループ側の手口の進化、多様化であるとボリス氏は言う。さらにスパイ活動用のOS「ZEUS GAMEOVER」について説明し、明らかに日本を狙うためのものであるとした。

株式会社ラックの取締役CTO 兼 サイバー・グリッド・ジャパンGMである西本逸郎氏は、犯罪者の執念と開発研究は果てしなく、最近のサイバー攻撃の事例について推測を示した。この状況に対し、西本氏は一般企業への対策として「銀行側の利用条件などを再確認し厳守する「基本的なこと」、「オンラインバンキングを利用する機器の管理」、そして「決済系ネットワークの管理」を挙げた。

《吉澤 亨史( Kouji Yoshizawa )》

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