各種攻撃の試みが活発化している状況--上半期のサイバー脅威(警察庁) | ScanNetSecurity
2024.05.17(金)

各種攻撃の試みが活発化している状況--上半期のサイバー脅威(警察庁)

警察庁は、「平成26年上半期のサイバー空間をめぐる脅威の情勢について」を発表した。

脆弱性と脅威 脅威動向
サイバー犯罪の検挙件数の推移
サイバー犯罪の検挙件数の推移 全 2 枚 拡大写真
警察庁は9月11日、「平成26年上半期のサイバー空間をめぐる脅威の情勢について」を発表した。平成26年上半期中は、サイバー犯罪の検挙件数は3,697件と、前年同期より396件、9.7%減少した。また、都道府県警察の相談窓口で受理したサイバー犯罪等に関する相談件数は54,103件と、前年同期より14,711件、37.3%増加した。さらに、警察庁が観測したインターネット上の不審なアクセスは、1日/1IPアドレス当たり448.2件と、前年同期より51.0%増加しており、各種攻撃の試みが活発化している状況がうかがえたとしている。

サイバー空間をめぐる脅威の情勢としては、手口の悪質・巧妙化、新たな技術・サービスの実社会への影響、インターネット利用に係るリスクの顕在化といった特徴がみられた。手口の悪質・巧妙化では、インターネットバンキングに係る不正送金事犯について、上半期の被害額が昨年の総被害額を上回ったほか、PCに感染したウイルスが不正な振込みを行う「MITB(Man In The Browser)」を確認した。また、情報窃取を企図したサイバー攻撃について、メールの送付対象の少数絞込、感染を自覚させないための工作を施す傾向を確認。無償ソフトウェアの更新を悪用した新たな手口も確認した。さらに、犯罪等の準備行為とみられる各種探索パケット(各種リフレクター攻撃の踏み台、OpenSSLのぜい弱性、ビル管理システム)を多数観測している。

《吉澤 亨史( Kouji Yoshizawa )》

関連記事

この記事の写真

/

特集

PageTop

アクセスランキング

  1. ゆめタウン運営イズミへのランサムウェア攻撃、VPN 装置から侵入

    ゆめタウン運営イズミへのランサムウェア攻撃、VPN 装置から侵入

  2. 範を示す ~ MITRE がサイバー攻撃被害公表

    範を示す ~ MITRE がサイバー攻撃被害公表

  3. 東急のネットワークに不正アクセス、連結子会社のファイルサーバでデータ読み出される

    東急のネットワークに不正アクセス、連結子会社のファイルサーバでデータ読み出される

  4. 個人情報漏えいの疑いも ~ 八尾市立斎場職員が加重収賄罪ほかの容疑で逮捕

    個人情報漏えいの疑いも ~ 八尾市立斎場職員が加重収賄罪ほかの容疑で逮捕

  5. 検診車で実施した胸部レントゲン検診が対象、川口市の集団検診業務委託先へランサムウェア攻撃

    検診車で実施した胸部レントゲン検診が対象、川口市の集団検診業務委託先へランサムウェア攻撃

  6. 認証とID管理にガバナンスを ~ NTTデータ先端技術「VANADIS」で実現する「IGA(Identity Governance and Administration)」とは

    認証とID管理にガバナンスを ~ NTTデータ先端技術「VANADIS」で実現する「IGA(Identity Governance and Administration)」とはPR

  7. 脆弱性管理クラウド「yamory」SBOM 機能に関する特許取得

    脆弱性管理クラウド「yamory」SBOM 機能に関する特許取得

  8. ランサムウェア被害の原因はスターティア社の UTM テストアカウント削除忘れ

    ランサムウェア被害の原因はスターティア社の UTM テストアカウント削除忘れ

  9. 「マルカワみそ公式サイト」に不正アクセス、カード情報に加えログイン用パスワードも漏えい

    「マルカワみそ公式サイト」に不正アクセス、カード情報に加えログイン用パスワードも漏えい

  10. スマートフォンアプリ「OfferBox」に秘密鍵がハードコードされている問題

    スマートフォンアプリ「OfferBox」に秘密鍵がハードコードされている問題

ランキングをもっと見る