サイバー攻撃を受けた企業は19.3%、このうち3割が標的型攻撃を受ける(IPA) | ScanNetSecurity
2025.12.08(月)

サイバー攻撃を受けた企業は19.3%、このうち3割が標的型攻撃を受ける(IPA)

IPAは、「2014年度情報セキュリティ事象被害状況調査」を実施し、その報告書を同日よりIPAのWebサイトで公開した。

調査・レポート・白書・ガイドライン 調査・ホワイトペーパー
サイバー攻撃の遭遇経験
サイバー攻撃の遭遇経験 全 4 枚 拡大写真
独立行政法人情報処理推進機構(IPA)は1月15日、「2014年度情報セキュリティ事象被害状況調査」を実施し、その報告書を同日よりIPAのWebサイトで公開した。本調査は2014年8月から10月、業種別・従業員数別に抽出した13,000企業を対象に郵送により実施したもの。回収結果は1,913件。調査結果によると、サイバー攻撃の被害に遭った回答は4.2%、発見のみの回答は15.1%であり、その合計(遭遇率)は19.3%となり、前回の13.8%から5.5ポイント増加した。

具体的な内容は、「Webサイトのサービスの機能が低下させられた」が最も多く22.5%、「Webサイトのサービスが停止させられた」被害も13.8%となっており、Webサイトに関する被害が多数を占めた。標的型攻撃を受けたのは、サイバー攻撃に遭遇した前述の19.3%(368社)のうち30.4%(112社)。このうち被害に遭った割合は18.8%(21社)であった。「同僚や取引先、サービス事業者からのメールを装い、添付したウイルスファイルを開かせる」という手口が最も多く54.5%(61社)、「電子メールに表示されたURL経由で攻撃用のWebサイトに誘導される」が40.2%(45社)で続いた。

ウイルスに遭遇(発見と感染)した割合は2012年度(2013年調査)の71.5%から73.8%となり、2011年度の68.4%から年々増加傾向にある。侵入経路別では、最も多いのが「ウェブサイト閲覧」で65.4%(前回63.2%)、次いで「電子メール」が前回の51.7%から8.9ポイント増加し60.6%となった。一方で、クライアントPCへのセキュリティパッチの適用状況は、「常に適用し、適用状況も把握」が43.3%と、前回の36.0%から7.3ポイント増加した。このほか、組織内部で利用しているサーバへのセキュリティパッチ適用率が低いことや、小規模組織において定期的なパスワード変更の実施割合が低いことなどが明らかになっている。

《吉澤 亨史( Kouji Yoshizawa )》

関連記事

この記事の写真

/

特集

PageTop

アクセスランキング

  1. 良知経営に不正アクセス、企業情報及び個人情報が流出した可能性

    良知経営に不正アクセス、企業情報及び個人情報が流出した可能性

  2. 期限警告 金銭未払 情報漏えい ~ 迷惑メール「HEUR:Hoax.Script.Scaremail」が受信者を脅しそして煽る 5 つのパターン

    期限警告 金銭未払 情報漏えい ~ 迷惑メール「HEUR:Hoax.Script.Scaremail」が受信者を脅しそして煽る 5 つのパターン

  3. 伊予銀行の再委託先で使用していたローレルバンクマシン提供のクラウドサービスに身代金要求を伴う不正アクセス

    伊予銀行の再委託先で使用していたローレルバンクマシン提供のクラウドサービスに身代金要求を伴う不正アクセス

  4. バッファロー製 Wi-Fiルータ「WSR-1800AX4シリーズ」に強度が不十分なパスワードハッシュの使用の脆弱性

    バッファロー製 Wi-Fiルータ「WSR-1800AX4シリーズ」に強度が不十分なパスワードハッシュの使用の脆弱性

  5. 2025年12月期決算発表を延期 ~ アサヒグループホールディングスへのランサムウェア攻撃

    2025年12月期決算発表を延期 ~ アサヒグループホールディングスへのランサムウェア攻撃

ランキングをもっと見る
PageTop