標的型攻撃への最低限の対策について指針を提言(ラック) | ScanNetSecurity
2024.05.10(金)

標的型攻撃への最低限の対策について指針を提言(ラック)

ラックは、標的型攻撃対策の指針についての提言書「日本年金機構の事件報告を受けて、なすべき最低限の対策について」を公開した。

調査・レポート・白書・ガイドライン 調査・ホワイトペーパー
ラックによる提言書
ラックによる提言書 全 1 枚 拡大写真
株式会社ラックは8月31日、標的型攻撃対策の指針についての提言書「日本年金機構の事件報告を受けて、なすべき最低限の対策について」を公開した。これは、同社の最高技術責任者で、標的型攻撃対策本部長の西本逸郎が執筆したもの。日本年金機構の個人情報流出事件は、他国による組織的犯行とも目される「標的型攻撃」の実態をまざまざと見せつけ、中央官庁や行政サービス機関、大企業などは対策を進めているが、一般企業や地方自治体では当事者意識がなく、あるいは意識があっても予算がなく、また予算があっても人が足りない、人がいても運用できないなどの現実に直面している。

提言書ではこうした現状を受け、「気付けない」「防げない」現実を理解し、侵入されたとしても被害を最小限に抑え込み、組織としてのガバナンスが適切に働いたことを証明できるようにすることから始めるべきと指摘している。そのために「ルール違反の放置(割れ窓)が発生しないように適切に管理し、それを経営レベルで監督する仕組みを構築すること」「外部から何らかの異常を知らされたときに的確に対応できるよう、対処方法について十分理解して準備し、訓練を行っておくこと」がスタート地点となるとしている。また、「職員や従業員の『デジタル力』を向上させる教育を実施すること」も重要とし、具体的なセキュリティ対策を示している。

《吉澤 亨史( Kouji Yoshizawa )》

関連記事

この記事の写真

/

特集

PageTop

アクセスランキング

  1. 護衛艦いなづまの艦長、資格のない隊員を特定秘密取扱職員に指名し懲戒処分

    護衛艦いなづまの艦長、資格のない隊員を特定秘密取扱職員に指名し懲戒処分

  2. ランサムウェア被害の原因はスターティア社の UTM テストアカウント削除忘れ

    ランサムウェア被害の原因はスターティア社の UTM テストアカウント削除忘れ

  3. デジサートのEV証明書の記載フォーマットに誤り、再発行とサーバへの入れ替え呼びかけ

    デジサートのEV証明書の記載フォーマットに誤り、再発行とサーバへの入れ替え呼びかけ

  4. 社内不正 1位 情報持ち出し・2位 横領・3位 労働問題 ~ 被害企業 230 社調査

    社内不正 1位 情報持ち出し・2位 横領・3位 労働問題 ~ 被害企業 230 社調査

  5. 「意識を高揚させよう」と思い特定秘密の情報を知るべき立場にない隊員に特定秘密の情報を漏らす、懲戒処分に

    「意識を高揚させよう」と思い特定秘密の情報を知るべき立場にない隊員に特定秘密の情報を漏らす、懲戒処分に

  6. Proofpoint Blog 36回「身代金を払わない結果 日本のランサムウェア感染率減少? 感染率と身代金支払率 15 ヶ国調査 2024」

    Proofpoint Blog 36回「身代金を払わない結果 日本のランサムウェア感染率減少? 感染率と身代金支払率 15 ヶ国調査 2024」

  7. テレビ宮崎グループ会社にランサムウェア攻撃、請求書発行システムを停止

    テレビ宮崎グループ会社にランサムウェア攻撃、請求書発行システムを停止

  8. 豊島のサーバにランサムウェア攻撃、復旧済みで業務に影響なし

    豊島のサーバにランサムウェア攻撃、復旧済みで業務に影響なし

  9. 経団連、個人情報保護法に基づく漏えい報告や本人通知にリソースを割く現状を問題視

    経団連、個人情報保護法に基づく漏えい報告や本人通知にリソースを割く現状を問題視

  10. 今日もどこかで情報漏えい 第23回「2024年3月の情報漏えい」なめるなという決意 ここまでやるという矜恃

    今日もどこかで情報漏えい 第23回「2024年3月の情報漏えい」なめるなという決意 ここまでやるという矜恃

ランキングをもっと見る