iOS版Firefoxをリリース、履歴やCookieを保存しない「プライベートブラウジング」機能も搭載(Mozilla) | ScanNetSecurity
2024.05.09(木)

iOS版Firefoxをリリース、履歴やCookieを保存しない「プライベートブラウジング」機能も搭載(Mozilla)

MozillaがWebブラウザアプリ「Firefox」のiOS版をリリースした。App Storeでは無料のダウンロード提供が始まっている。アプリの最新バージョンは1.1。なおAndroid版モバイルアプリは先行リリースされている。

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iOS版「Firefox」がリリースされた
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 MozillaがWebブラウザアプリ「Firefox」のiOS版をリリースした。App Storeでは無料のダウンロード提供が始まっている。アプリの最新バージョンは1.1。なおAndroid版モバイルアプリは先行リリースされている。

 コンセプトは「高速、スマート」。検索機能はインクリメンタルサーチに対応し、検索フィールドに文字を入力すると、先にアクセスしたページの履歴がURLやページタイトルで絞り込まれて表示される。訪れたことのあるページにすぐさまアクセスできるよう利便性を高めた。

 キーワードの候補表示はシンプルにアイコン化。文字列ではなくアイコンボタンが並ぶようにデザインされた画面の見やすさが特徴だ。使用する検索エンジンはGoogle以外にも、アプリの設定メニューからBingやYahoo! JAPANなどに切り替えられる。

 タブブラウジングは直感的な操作性を実現。Android版アプリと同じく、右上に新規タブ作成のメニューや、開いているタブの切り替えのためのボタンアイコンを設置。スマホを構えた状態で、右手の親指ですぐにタップできる場所に配置している。

 タブはページのスクリーンショットを小型化したような「コンパクトタブ」ビューを用意。開いているタブは左右にスワイプすれば消去できる。

 デスクトップ版Firefoxも強化ポイントとしてアピールする、履歴やCookieを保存しない「プライベートブラウジング」機能はiOS版にも引き継がれた。日常生活の中でスマホを誰かに手渡してしまう機会はさほど多くはないかもしれないが、通常の場合はWeb検索をするとインクリメンタルサーチにより、URLバーに文字を入力した途端に検索候補が出てきてしまうため、例えば家族のサプライズパーティーのためにレストランを探した履歴などがスマホを貸した家族に知られてしまう。人に知られたくないWeb検索はプライベートブラウジングを有効にした状態で行えばプライバシーが守られる。通常ブラウジングで残った履歴やCookieはも、後からアプリの設定メニューを辿って削除もできる。

 ブックマークや履歴、パスワード、アドオン、開いたタブを他のFirefoxと同期できる「Sync」にも対応した。本機能を使用するためにはまずSyncアカウントを作成する。なお、iPhoneのメインブラウザをSafariからFirefoxに乗り換えたい場合は、いったんPC上でブックマークを書き出してからPCのFirefoxで引越を終えて、その後にモバイルアプリのFirefoxにSyncするというステップになる。

 Android版アプリに搭載されているページ内文字検索やPC/スマートフォン間のビュー切り替え、アドオンの機能などについてはiOS版アプリではまだ実装されていないが、それぞれ今後の機能追加を検討中だという。

 そのほかの基本的な機能や操作性はiOS/Androidと共通性を持たせているので、両方のプラットフォームの端末、およびPCでFirefoxを日ごろから使っているユーザーにとっては、一貫したブラウジング操作が心地良く感じられるだろう。

 アプリのローンチに先駆けて、Mozilla Japanが開催した説明会には代表理事の瀧田佐登子氏が出席。「Firefoxブラウザは今年で11年目を迎えたが、その間Webの技術は大きく進化してきた。今では世界中の人々のライフスタイルにWebやインターネットが当たり前のように根付いて、Webブラウザが生活の一部になっている。Mozillaとして、今後もインターネットのオープン性や技術革新などをタイムリーに捉えていきたい。今後の進化に向けて、今回無事にiOS版Firefoxをローンチできたことが重要なマイルストーンになると感じている」と期待感を述べた。

Mozillaがブラウザアプリ「Firefox」のiOS版をリリース……簡単・セキュアな検索機能が特長

《山本 敦@RBB TODAY》

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