マドリード・バルセロナ・東京~デロイト SOC レポート(3)犯罪者は二歩先を行く | ScanNetSecurity
2026.07.03(金)

マドリード・バルセロナ・東京~デロイト SOC レポート(3)犯罪者は二歩先を行く

会計系サイバーセキュリティサービスに期待されることのひとつは、法律や制度の熟知と、それを有利に使った運用である。氏が、サイバー攻撃からデロイトの顧客をどのように守るのか具体的に聞いた。

特集 特集
PR
スペインのデロイト社 の eCIC(Excellence Cyber Intelligence Center)の責任者である Alfonso Mur (アルフォンソ・ムール)氏
スペインのデロイト社 の eCIC(Excellence Cyber Intelligence Center)の責任者である Alfonso Mur (アルフォンソ・ムール)氏 全 1 枚 拡大写真
「犯罪者は常に我々の二歩先を行っている」

マドリードにある Deloitte eCIC( Excellence Cyber Intelligence Center )の責任者である Alfonso Mur (アルフォンソ・ムール)氏は取材中二度この言葉を漏らした。

会計系サイバーセキュリティサービスに期待されることのひとつは、法律や制度の熟知と、それを有利に使った運用である。氏が、サイバー攻撃からデロイトの顧客をどのように守るのか具体的に聞いた。デロイトの eCIC が顧客をサイバー攻撃から守る法的プロセスは 3 段階あるという。

ひとつは、「リレーションによる解決」である。攻撃元の IP を元に ISP に直接連絡し、攻撃遮断などを要請する方法だ。

ただし、攻撃元となる国は、そもそもそうした規制がゆるい国が多い。そこで第 2 段階として、攻撃元になっている国の法律に準拠し、その ISP に対して訴訟を起こすという。

しかし、それでも効果がない場合は、自国の事業会社に対して他国から攻撃が行われていることを、顧客企業の国家(スペイン企業ならスペインの法執行機関に対して)に訴えるのが第 3 段階となる。

Alfonso Mur 氏は、すべての国の法律に準拠するのが、デロイトの揺るがない基本的態度であるが、サイバー攻撃には国境がないため、あくまで可能性として「エクストリームな事案」が発生した場合、攻撃元を攻撃する(防御ではなく反撃する)可能性も完全には否定できないと語った。

エクストリームな事案とは、社会インフラや、人命などに関わるようなサイバー攻撃だろうと推測した。

筆者が Mur 氏に、攻撃元の組織や、攻撃対象によっては、反撃をすることは国際法上合法な場合もあるのでは、と問うと、「国際法を適用するのは時間がかかる。サイバー犯罪のスピードに比べものにならないくらい遅い」と即答された。

《高橋 潤哉( Junya Takahashi )》

関連記事

この記事の写真

/

特集

PageTop

アクセスランキング

  1. 日経225構成企業の217社で情報漏えいを確認

    日経225構成企業の217社で情報漏えいを確認

  2. 市の男性職員(40代)が住民記録システムを操作して元親族の個人情報を閲覧し懲戒処分に

    市の男性職員(40代)が住民記録システムを操作して元親族の個人情報を閲覧し懲戒処分に

  3. サイバー犯罪者が犯行現場に残した「セルフィー」1,500 万枚を LLM 分析

    サイバー犯罪者が犯行現場に残した「セルフィー」1,500 万枚を LLM 分析

  4. セキュリティインシデント体験ツール「ZANSIN」の構築方法について解説

    セキュリティインシデント体験ツール「ZANSIN」の構築方法について解説

  5. メールサーバへ不正アクセス、佐渡トキファンクラブ会員4,111名のメールアドレスが漏えいした可能性

    メールサーバへ不正アクセス、佐渡トキファンクラブ会員4,111名のメールアドレスが漏えいした可能性

ランキングをもっと見る
PageTop