2014年の個人情報漏えい、1件の大規模漏えいで人数、損害賠償額が大幅増(JNSA) | ScanNetSecurity
2024.04.30(火)

2014年の個人情報漏えい、1件の大規模漏えいで人数、損害賠償額が大幅増(JNSA)

JNSAは、「2014年 情報セキュリティインシデントに関する調査報告書~個人情報漏えい編~」および「2015年 情報セキュリティインシデントに関する調査報告書【速報版】」を公開した。

調査・レポート・白書・ガイドライン 調査・ホワイトペーパー
2014年 個人情報漏えいインシデント 概要データ
2014年 個人情報漏えいインシデント 概要データ 全 8 枚 拡大写真
特定非営利活動法人 日本ネットワークセキュリティ協会(JNSA)セキュリティ被害調査WGは6月17日、「2014年 情報セキュリティインシデントに関する調査報告書~個人情報漏えい編~」および「2015年 情報セキュリティインシデントに関する調査報告書【速報版】」を公開した。これらの報告書は、新聞やインターネットニュースなどで報道された個人情報漏えいインシデントの情報を集計し、漏えいした組織の業種、漏えい人数、漏えい原因、漏えい経路などの情報の分類、JOモデル(JNSA Damage Operation Model for Individual Information Leak)を用いた想定損害賠償額などを分析した結果をまとめたもの。

報告書によると、2014年の個人情報漏えいインシデントの件数は1,591件と前年比202件増と微増であったが、漏えい人数は4,999万9,892名で前年比4,075万名増と大幅に増加した。これを受け想定損害賠償総額は1兆6,642億3,910万円と前年比1兆5,203億円増となっている。これは、大規模なインシデントが1件発生したことが原因としている。原因では、「管理ミス」696件がもっとも多く、「誤操作」491件、「紛失・置き忘れ」200件と続き、この3つで全体の約90%を占めた。

2015年の速報版によると、2015年のインシデント件数は799件、漏えい人数は496万63名、想定損害賠償総額は2,541億3,663万円となっている。原因では、「紛失・置き忘れ」が243件でもっとも多く、「誤操作」206件、「管理ミス」144件と続いた。漏えい媒体・経路では、「紙媒体」411件、「インターネット」114件、「電子メール」99件となっている。業種別では「公務(他に分類されるものを除く)」222件、「教育、学習支援業」142件、「金融業、保険業」102件となった。

《吉澤 亨史( Kouji Yoshizawa )》

関連記事

この記事の写真

/

特集

PageTop

アクセスランキング

  1. 今日もどこかで情報漏えい 第23回「2024年3月の情報漏えい」なめるなという決意 ここまでやるという矜恃

    今日もどこかで情報漏えい 第23回「2024年3月の情報漏えい」なめるなという決意 ここまでやるという矜恃

  2. GROWI に複数の脆弱性

    GROWI に複数の脆弱性

  3. 雨庵 金沢で利用している Expedia 社の宿泊予約情報管理システムに不正アクセス、フィッシングサイトへ誘導するメッセージ送信

    雨庵 金沢で利用している Expedia 社の宿泊予約情報管理システムに不正アクセス、フィッシングサイトへ誘導するメッセージ送信

  4. クラウド型データ管理システム「ハイクワークス」のユーザー情報に第三者がアクセス可能な状態に

    クラウド型データ管理システム「ハイクワークス」のユーザー情報に第三者がアクセス可能な状態に

  5. 2023年「業務外利用・不正持出」前年 2 倍以上増加 ~ デジタルアーツ調査

    2023年「業務外利用・不正持出」前年 2 倍以上増加 ~ デジタルアーツ調査

  6. セトレならまちで利用している Expedia 社の宿泊予約情報管理システムに不正アクセス、フィッシングサイトへ誘導するメッセージ送信

    セトレならまちで利用している Expedia 社の宿泊予約情報管理システムに不正アクセス、フィッシングサイトへ誘導するメッセージ送信

  7. インターネット専用宝くじで当選本数の登録誤り、1 等 200 万円 10 本が 200 本に

    インターネット専用宝くじで当選本数の登録誤り、1 等 200 万円 10 本が 200 本に

  8. PlayStation公式になりすましたアカウントに注意喚起、個人情報要求DMも

    PlayStation公式になりすましたアカウントに注意喚起、個人情報要求DMも

  9. 社員のセキュリティ意欲高める施策とは? 罰則は逆効果 ~ プルーフポイント「2024 State of the Phish」日本語版公表

    社員のセキュリティ意欲高める施策とは? 罰則は逆効果 ~ プルーフポイント「2024 State of the Phish」日本語版公表

  10. KELA、生成 AI セキュリティソリューション「AiFort」提供開始

    KELA、生成 AI セキュリティソリューション「AiFort」提供開始

ランキングをもっと見る