Apache Struts 2 において REST プラグインの実装不備により任意のコードが実行されてしまう脆弱性(Scan Tech Report) | ScanNetSecurity
2025.10.04(土)

Apache Struts 2 において REST プラグインの実装不備により任意のコードが実行されてしまう脆弱性(Scan Tech Report)

Apache ソフトウェア財団による Web アプリケーション開発フレームワークで
ある Struts のバージョン 2 系に、REST プラグインに含まれる実装不備を利
用して任意のコードが実行可能となる脆弱性が報告されています。

脆弱性と脅威 エクスプロイト
Apache Struts 2 において REST プラグインの実装不備により任意のコードが実行されてしまう脆弱性(Scan Tech Report)
Apache Struts 2 において REST プラグインの実装不備により任意のコードが実行されてしまう脆弱性(Scan Tech Report) 全 1 枚 拡大写真
◆概要
Apache ソフトウェア財団による Web アプリケーション開発フレームワークである Struts のバージョン 2 系に、REST プラグインに含まれる実装不備を利用して任意のコードが実行可能となる脆弱性が報告されています。攻撃者により脆弱性を悪用された場合、対象ホストへの侵入やサーバの管理者が意図していない動作を強制されてしまう可能性があるため、バージョンのアップデートにより対策することを推奨します。
----------------------------------------------------------------------
◆分析者コメント
本記事で取り上げている S2-037 の他にも、2016 年 4 月頃から Struts 2 における遠隔コード実行可能な脆弱性が立て続けに報告されています。(S2-029, S2-032, S2-033, S2-036) 2016 年 6 月 21 日時点で S2-036 を除き、脆弱性に対するエクスプロイトコードがすでに公開されているため、今後攻撃者に狙われる可能性は高いと考えられます。

2016 年 6 月 20 日に新たに公開された S2-037 は、同様に REST プラグインに含まれている遠隔コード実行脆弱性である S2-033 とは公開時期に 3 週間程度の違いしかなく、エクスプロイトコードも類似しているように見えます。

しかし、S2-033 とは違い S2-037 は DMI 機能の有効化・無効化の影響を受けないため、脆弱なバージョンの Struts を用いて作成されたアプリケーションに REST プラグインが利用されている場合は、漏れなく S2-037 の影響を受けると考えられます。また S2-033 の脆弱性が解消されたバージョン 2.3.28.1 も S2-037 の脆弱性が含まれているため、Struts の利用者は早急にバージョンを 2.3.29 にアップデートすることを推奨します。
----------------------------------------------------------------------
◆深刻度(CVSS)
[CVSS v2]
6.8
[CVSS v3]
5.6
http://jvndb.jvn.jp/ja/contents/2016/JVNDB-2016-000110.html
----------------------------------------------------------------------
◆影響を受けるソフトウェア
バージョン 2.3.29 未満の Struts が当該脆弱性の影響を受けます。

《株式会社ラック デジタルペンテスト部》

関連記事

この記事の写真

/

特集

PageTop

アクセスランキング

  1. 業務目的外でパソコンを利用中に詐欺サイトに接続 ~ 委託事業者パソナの従業員

    業務目的外でパソコンを利用中に詐欺サイトに接続 ~ 委託事業者パソナの従業員

  2. ガートナー、2025 年版の日本におけるセキュリティのハイプ・サイクル発表

    ガートナー、2025 年版の日本におけるセキュリティのハイプ・サイクル発表

  3. 諭旨解雇処分 ~ 電気通信大学 准教授 共同研究先の企業に秘密を漏えい

    諭旨解雇処分 ~ 電気通信大学 准教授 共同研究先の企業に秘密を漏えい

  4. Microsoft が土壇場で譲歩 欧州 Windows 10 ユーザーだけに猶予措置

    Microsoft が土壇場で譲歩 欧州 Windows 10 ユーザーだけに猶予措置

  5. パソナの派遣社員が独立行政法人に関する情報を不正に持ち出し、削除の要請にも応じず

    パソナの派遣社員が独立行政法人に関する情報を不正に持ち出し、削除の要請にも応じず

ランキングをもっと見る
PageTop