盗んだデータの不足をフィッシングで補完、不正口座の開設も(アカマイ) | ScanNetSecurity
2024.05.09(木)

盗んだデータの不足をフィッシングで補完、不正口座の開設も(アカマイ)

アカマイは、2019年の「インターネットの現状 State of the Internet (SOTI)/セキュリティ | 金融サービスへの攻撃エコノミー」レポートを発表した。

調査・レポート・白書・ガイドライン 調査・ホワイトペーパー
アカマイ・テクノロジーズ合同会社(アカマイ)は8月14日、2019年の「インターネットの現状 State of the Internet (SOTI)/セキュリティ | 金融サービスへの攻撃エコノミー」レポートを発表した。レポートでは、フィッシングサイトの被害を受けた組織の50%が金融サービス部門であったこと、18カ月間で確認された不正ログイン(Credential Stuffing)の攻撃試行回数が35億回に上ったことなどを取り上げている。

不正ログインが増加している背景には、フィッシング攻撃の増加があるとしている。サイバー犯罪者は、盗んだ認証情報データをフィッシングによって補完し、アカウントの乗っ取りや、作成したリストの転売などで利益を得ている。補完されたデータのうち、特定の金融機関に不正に口座を開設するために使用するデータのパッケージは「バンクドロップ」や「fullz」と呼ばれ、転売するほかにサイバー犯罪者が不正口座を開設するために使用することもある。これによりサイバー犯罪者は、銀行から融資枠を得ることができる。

また、調査期間の18カ月の間に、金融サービス業界を狙ったDDoS攻撃が800回以上確認された。レポートでは、犯罪者は不正ログイン攻撃を仕掛けるため、あるいはWebベースの脆弱性を悪用するための目くらましとしても、DDoS攻撃を利用し始めていると分析している。

《吉澤 亨史( Kouji Yoshizawa )》

関連記事

特集

PageTop

アクセスランキング

  1. 護衛艦いなづまの艦長、資格のない隊員を特定秘密取扱職員に指名し懲戒処分

    護衛艦いなづまの艦長、資格のない隊員を特定秘密取扱職員に指名し懲戒処分

  2. ランサムウェア被害の原因はスターティア社の UTM テストアカウント削除忘れ

    ランサムウェア被害の原因はスターティア社の UTM テストアカウント削除忘れ

  3. 「意識を高揚させよう」と思い特定秘密の情報を知るべき立場にない隊員に特定秘密の情報を漏らす、懲戒処分に

    「意識を高揚させよう」と思い特定秘密の情報を知るべき立場にない隊員に特定秘密の情報を漏らす、懲戒処分に

  4. メディキットホームページに不正アクセス、閲覧障害に

    メディキットホームページに不正アクセス、閲覧障害に

  5. 社内不正 1位 情報持ち出し・2位 横領・3位 労働問題 ~ 被害企業 230 社調査

    社内不正 1位 情報持ち出し・2位 横領・3位 労働問題 ~ 被害企業 230 社調査

  6. 今日もどこかで情報漏えい 第23回「2024年3月の情報漏えい」なめるなという決意 ここまでやるという矜恃

    今日もどこかで情報漏えい 第23回「2024年3月の情報漏えい」なめるなという決意 ここまでやるという矜恃

  7. 日本は悪意ある内部犯行による漏えいが 12 ヶ国中最小、プルーフポイント「Data Loss Landscape 2024(情報漏えいの全容)」日本語版

    日本は悪意ある内部犯行による漏えいが 12 ヶ国中最小、プルーフポイント「Data Loss Landscape 2024(情報漏えいの全容)」日本語版

  8. セガ フェイブが利用するメールシステムに不正アクセス、フェニックスリゾートが保有する個人情報が流出した可能性

    セガ フェイブが利用するメールシステムに不正アクセス、フェニックスリゾートが保有する個人情報が流出した可能性

  9. Proofpoint Blog 36回「身代金を払わない結果 日本のランサムウェア感染率減少? 感染率と身代金支払率 15 ヶ国調査 2024」

    Proofpoint Blog 36回「身代金を払わない結果 日本のランサムウェア感染率減少? 感染率と身代金支払率 15 ヶ国調査 2024」

  10. 信和へのランサムウェア攻撃で窃取された情報、ロックビット摘発を受けてリークサイトが閉鎖

    信和へのランサムウェア攻撃で窃取された情報、ロックビット摘発を受けてリークサイトが閉鎖

ランキングをもっと見る