Sysinternals Suite PsExec において名前付きパイプのハイジャックによりSYSTEM 権限が奪取可能となる手法(Scan Tech Report) | ScanNetSecurity
2024.04.29(月)

Sysinternals Suite PsExec において名前付きパイプのハイジャックによりSYSTEM 権限が奪取可能となる手法(Scan Tech Report)

Microsoft OS の遠隔管理ツールである Sysinternals Suite の PsExec に、SYSTEM 権限の奪取が可能となる手法が公開されています。

脆弱性と脅威 エクスプロイト
PsExec
PsExec 全 1 枚 拡大写真
◆概要
 Microsoft OS の遠隔管理ツールである Sysinternals Suite の PsExec に、SYSTEM 権限の奪取が可能となる手法が公開されています。攻撃者が潜伏している端末に対して PsExec を実行してしまった場合に、攻撃者が潜伏している端末の SYSTEM を奪取してしまう可能性があります。PsExec 自体に対策がされていないため、PsExec 以外の手法で端末を遠隔管理することにより当該手法に対策できます。

◆分析者コメント
 公開された手法を悪用するには、攻撃者が権限昇格対象ホストへの侵入に成功しており、 かつ対象ホストの管理者により対象ホストに対して PsExec が実行される必要があります。悪用までの前提条件がやや厳しいですが、PsExec 仕組みを悪用するものであり、本記事執筆時点(2021 年 1 月 4 日)でのすべてのバージョンの PsExec が当該手法の影響を受けます。よって、根本的に対策するには PsExec を用いない運用にする必要があります。端末の遠隔管理手法には、Active Directory ネットワークのホストを遠隔から管理する場合は SPN により端末レベルでの認証が可能な WinRM などを用いることを推奨します。

◆影響を受けるソフトウェア
 本記事執筆時点(2021 年 1 月 4 日)でのすべてのバージョンの PsExec が当該手法の影響を受けます。

◆解説
 Microsoft OS の遠隔管理ツールである Sysinternals Suite の PsExec に、名前付きパイプのハイジャックにより、PsExec が実行されたホストでの管理者権限が奪取可能となる手法が公開されています。

《株式会社ラック デジタルペンテスト部》

関連記事

この記事の写真

/

特集

PageTop

アクセスランキング

  1. 今日もどこかで情報漏えい 第23回「2024年3月の情報漏えい」なめるなという決意 ここまでやるという矜恃

    今日もどこかで情報漏えい 第23回「2024年3月の情報漏えい」なめるなという決意 ここまでやるという矜恃

  2. GROWI に複数の脆弱性

    GROWI に複数の脆弱性

  3. 雨庵 金沢で利用している Expedia 社の宿泊予約情報管理システムに不正アクセス、フィッシングサイトへ誘導するメッセージ送信

    雨庵 金沢で利用している Expedia 社の宿泊予約情報管理システムに不正アクセス、フィッシングサイトへ誘導するメッセージ送信

  4. インターネット専用宝くじで当選本数の登録誤り、1 等 200 万円 10 本が 200 本に

    インターネット専用宝くじで当選本数の登録誤り、1 等 200 万円 10 本が 200 本に

  5. セトレならまちで利用している Expedia 社の宿泊予約情報管理システムに不正アクセス、フィッシングサイトへ誘導するメッセージ送信

    セトレならまちで利用している Expedia 社の宿泊予約情報管理システムに不正アクセス、フィッシングサイトへ誘導するメッセージ送信

  6. PlayStation公式になりすましたアカウントに注意喚起、個人情報要求DMも

    PlayStation公式になりすましたアカウントに注意喚起、個人情報要求DMも

  7. メール誤送信事故多発で悪名高いドッペルゲンガードメイン「gmai.com」はどこの誰が保有しているのか?

    メール誤送信事故多発で悪名高いドッペルゲンガードメイン「gmai.com」はどこの誰が保有しているのか?

  8. NDIAS「車載器向けセキュリティ技術要件集」活用したコンサルサービス提供

    NDIAS「車載器向けセキュリティ技術要件集」活用したコンサルサービス提供

  9. フィッシングサイトのドメイン「top」が最多、デジタルアーツ調査

    フィッシングサイトのドメイン「top」が最多、デジタルアーツ調査

  10. LINEヤフー委託先への不正アクセス、報告書を受け 2 度目の行政指導

    LINEヤフー委託先への不正アクセス、報告書を受け 2 度目の行政指導

ランキングをもっと見る