PolicyKit において環境変数での境界外メモリ書き込みの脆弱性により管理者権限で任意のコードが実行されてしまう脆弱性(Scan Tech Report) | ScanNetSecurity
2025.10.04(土)

PolicyKit において環境変数での境界外メモリ書き込みの脆弱性により管理者権限で任意のコードが実行されてしまう脆弱性(Scan Tech Report)

2022 年 1 月に、OS の権限管理ツールである PolicyKit に管理者権限の奪取につながる脆弱性が存在することが公開されています。

脆弱性と脅威 エクスプロイト
PolicyKit において環境変数での境界外メモリ書き込みの脆弱性により管理者権限で任意のコードが実行されてしまう脆弱性(Scan Tech Report)
PolicyKit において環境変数での境界外メモリ書き込みの脆弱性により管理者権限で任意のコードが実行されてしまう脆弱性(Scan Tech Report) 全 1 枚 拡大写真

◆概要
 2022 年 1 月に、OS の権限管理ツールである PolicyKit に管理者権限の奪取につながる脆弱性が存在することが公開されています。攻撃者に脆弱性を悪用されてしまった場合は、管理者権限を奪取されてしまいます。ソフトウェアのアップデートにより対策してください。

◆分析者コメント
 PolicyKit は Ubuntu をはじめとする主要な Linux OS にデフォルトでインストールされている可能性が高いソフトウェアです。元々は UNIX 系 OS のツールであるため、UNIX 系の OS にもデフォルトで PolicyKit がインストールされている可能性が高いと考えられます。脆弱性の悪用が容易であり影響を受ける可能性が高いため、Linux OS を使用している場合は、脆弱性情報を確認してソフトウェアアップデートを実施しましょう。

◆深刻度(CVSS)
7.8
https://nvd.nist.gov/vuln-metrics/cvss/v3-calculator?name=CVE-2021-4034&vector=AV:L/AC:L/PR:L/UI:N/S:U/C:H/I:H/A:H&version=3.1&source=NIST


◆影響を受けるソフトウェア
 バージョン 0.116 及びそれよりも古いバージョンの PolicyKit が当該脆弱性の影響を受けると報告されています。バージョン番号が当該脆弱性の影響を受けるものであっても、OS ベンダによって修正されたバージョンである可能性があるため、使用している Linux OS のベンダの公式情報を確認して対策してください。


◆解説
 UNIX 系および Linux で権限を管理するための開発ツールである PolicyKit に、権限昇格につながる検証不備の脆弱性が報告されています。


《株式会社ラック デジタルペンテスト部》

関連記事

この記事の写真

/

特集

PageTop

アクセスランキング

  1. ガートナー、2025 年版の日本におけるセキュリティのハイプ・サイクル発表

    ガートナー、2025 年版の日本におけるセキュリティのハイプ・サイクル発表

  2. 日本語2バイト文字の防壁が消失 日本プルーフポイント 増田幸美が考える「最も狙われる日本に必要な守りの再定義」

    日本語2バイト文字の防壁が消失 日本プルーフポイント 増田幸美が考える「最も狙われる日本に必要な守りの再定義」PR

  3. 諭旨解雇処分 ~ 電気通信大学 准教授 共同研究先の企業に秘密を漏えい

    諭旨解雇処分 ~ 電気通信大学 准教授 共同研究先の企業に秘密を漏えい

  4. 業務目的外でパソコンを利用中に詐欺サイトに接続 ~ 委託事業者パソナの従業員

    業務目的外でパソコンを利用中に詐欺サイトに接続 ~ 委託事業者パソナの従業員

  5. Microsoft が土壇場で譲歩 欧州 Windows 10 ユーザーだけに猶予措置

    Microsoft が土壇場で譲歩 欧州 Windows 10 ユーザーだけに猶予措置

ランキングをもっと見る
PageTop