考察「能動的サイバー防御(Active Cyber Defense)」 | ScanNetSecurity
2025.11.07(金)

考察「能動的サイバー防御(Active Cyber Defense)」

 日本電気株式会社(NEC)は2月10日、「能動的サイバー防御」についての考察を同社セキュリティブログで発表した。NECサイバーセキュリティ戦略統括部セキュリティ技術センターの郡氏が執筆している。

調査・レポート・白書・ガイドライン 調査・ホワイトペーパー
PassiveとActiveな防御の融合のイメージ
PassiveとActiveな防御の融合のイメージ 全 1 枚 拡大写真

 日本電気株式会社(NEC)は2月10日、「能動的サイバー防御」についての考察を同社セキュリティブログで発表した。NECサイバーセキュリティ戦略統括部セキュリティ技術センターの郡氏が執筆している。

 2022年12月16日に安保3文書が閣議決定される前の段階では、「積極的サイバー防御」という名前で導入が検討されていることが報道されていたが、後に「能動的サイバー防御」という用語に変更になっている。郡氏は「積極的」が攻撃的なニュアンスを想起させることを懸念したと推測し、英語文書では変わらずActive Cyber Defenseという記載であることを指摘、日本国内向けの説明と考えられるとしている。なお「能動的」という単語は、サイバー以外のパートでも意識的に使用されている。

 サイバーセキュリティ分野におけるActiveは、Passiveとの対比としての意味が大きく、基本的にはOffenseの意味合いを含んでいないことがほとんどで、FWやIDSのような待ち受ける防御だけでなく、ログ探査やマルウェアハンティングなど、より能動的・積極的な防御を指している。

 郡氏は同ブログにて、国家安全保障戦略のサイバーセキュリティ部分の紹介や、「能動的サイバー防御」の一部がDefend Forwardに近い考え方ではないか、インテリジェンス組織に任務を与えるのではないか、といった考察を行っているが、そもそも明確な定義が示されておらず、定義に際してはOffenseをどう扱うのかが重要なポイントであるとしている。

《高橋 潤哉》

関連記事

この記事の写真

/

特集

PageTop

アクセスランキング

  1. 犯行声明を把握 ~ アスクルへのランサムウェア攻撃

    犯行声明を把握 ~ アスクルへのランサムウェア攻撃

  2. 医師 サポート詐欺被害

    医師 サポート詐欺被害

  3. Amazon 人材流出 ついに AWS をダウンさせる

    Amazon 人材流出 ついに AWS をダウンさせる

  4. 飲酒し川崎市路上でGO TO SLEEP、午前3時 警官に起こされ HDD, USB, GIGA端末等の紛失を覚知した中学校教員

    飲酒し川崎市路上でGO TO SLEEP、午前3時 警官に起こされ HDD, USB, GIGA端末等の紛失を覚知した中学校教員

  5. フリー株式会社 freee PSIRT レッドチーム演習の記録

    フリー株式会社 freee PSIRT レッドチーム演習の記録

ランキングをもっと見る
PageTop