アサヒグループホールディングス株式会社は10月3日、9月29日に公表した同社へのサイバー攻撃によるシステム障害について、第2報を発表した。
同社では9月29日に、同社へのサイバー攻撃による影響でシステム障害が発生しており、国内グループ各社の受注・出荷業務とお客様相談室などのコールセンター業務を停止していた。
同社では9月29日に緊急事態対策本部を立ち上げ調査を進めた結果、同社サーバがランサムウェアによる攻撃を受けたことを確認している。なお同社では、さらなる被害の拡大を防ぐために、サイバー攻撃の詳細についての情報開示を差し控えるとのこと。
同社では、顧客および取引先の個人情報を含む重要データの保護を最優先とし、被害を最小限にとどめるために障害の発生したシステムの遮断措置を講じた結果、国内グループ各社の受注・出荷を含めた各種業務に影響が生じており、関連して社外からのメール受信ができない状況となっている。
同社ではその後の調査の結果、情報漏えいの可能性を示す痕跡を確認しており、漏えいの可能性のある内容や範囲について調査を行っている。
同社では引き続きシステムによる受注・出荷業務を停止しているが、顧客への商品供給を最優先業務と位置づけ、部分的に手作業での受注を進め、順次出荷を開始している。アサヒビール、アサヒ飲料、アサヒグループ食品各社の商品にへの顧客からの指摘に関しては、10月6日週をめどに電話での受付を順次再開できるよう準備を進めている。
同社では現時点で復旧の時期について公表できないが、緊急事態対策本部と外部の専門家が協力し、一刻も早いシステムの復旧に向けた対応を行うとのこと。
同社取締役 兼 代表執行役社長 Group CEOの勝木敦志氏は「このたびのシステム障害により、多くの関係先の皆さまにご迷惑をおかけしていますことをおわび申し上げます。情報漏えいの可能性については、内容と範囲の特定に向け調査を継続しています。一刻も早い復旧に向けて全力を尽くすとともに、お客さまへの商品供給を最優先として代替手段による対応を進めています。ご理解いただけますようよろしくお願い申し上げます。」とコメントしている。
アサヒ飲料株式会社とアサヒグループ食品株式会社では10月1日に、サイバー攻撃に起因するシステム障害の影響で、10月に発売を予定していた新商品の発売を延期する旨を公表している。
またアサヒ飲料では10月3日に、サイバー攻撃に起因するシステム障害の影響で、10月12日に群馬工場で開催を予定していた「アサヒ飲料 工場フェスタ」を中止する旨を公表している。
アサヒビール株式会社では10月6日に、サイバー攻撃に起因するシステム障害の影響で、10月に予定していた新商品の発売を延期する旨を公表している。
