財務省は10月、「SNSの運用に係る経費」を公開した。
各官署では、施策周知の広報等のためにSNSを運用しており、その運用に当たっては、広告費用、有料プランへの加入費用に加え、広告運用や効果分析等に関する外部委託契約費用を支出している。同資料では、より効率的な予算執行につなげることを目的として、各官署におけるSNSアカウントの保有状況、運用状況、費用の支出状況等について調査を行っている。
同資料によると、令和6(2024)年度にSNSアカウントを保有しているのは207官署で、上部機関のSNSを利用している官署は122官署あり、約8割の官署でSNSを活用している。
同年度に官署が保有しているSNSアカウントは2,489アカウントで、直近5年で開設数が毎年度200アカウントを超えており、顕著に増加している傾向が見られた。
官署が保有しているSNSアカウントのうち、同年度に一度も投稿等をしていないアカウントが318アカウントあり、そのうち19アカウントが「ログインすることができないため」、18アカウントが「当該アカウントの存在を把握していなかったため」となっており、管理が十分に行き届いていないSNSアカウントの存在が明らかとなった。
各官署がSNSを運用する際には、情報セキュリティ対策としてSNS提供事業者が発行する認証アカウントの取得が求められているが、未認証アカウントが1,820アカウント(73%)あり、そのうち「公式認証の存在を知らなかった」、「必要性を感じていない」、「取得の検討をしていない」と回答したアカウントを合計すると1,744アカウント(96%)であった。
SNSアカウントを保有している207官署のうち約4割にあたる78官署では、下記の項目でSNS運用に係る費用を支出していた。
・SNS運用の効率向上等を図るための外部委託契約費用(コンテンツ制作やSNS戦略に関するコンサルティング業務など):828,000,000円(35官署)
・各府省の政策等の情報を周知するためのSNS広告出稿費用:174,000,000円(30官署)
・利用可能なサービスを拡充させる有料プランへの加入費用:41,000,000円(54官署)