株式会社常陽銀行は10月24日、元行員による不祥事件の発生について発表した。
これは同行で、クレジットカード審査・管理業務に従事していた元行員(60代男性)が、2016年6月から2024年6月までの期間、複数回にわたり自身の職務権限を悪用して、本来の審査を受けず、元行員名義のキャッシング機能付きクレジットカードに係るキャッシング枠を不正に増額した上、2016年12月から2024年10月までに複数回にわたり、ATMで同クレジットカードを用いて不正に現金を引き出し、私的に使用していたことが社内調査で判明したというもの。
不正に増額されたクレジットカードに係るキャッシング枠は合計1,550万円で、同キャッシング枠を利用して不正に引き出された現金は合計2,351万円。また、不正に引き出した金額については全て元行員により弁済されている。
なお、同行の調査で確認されているのは、元行員が全て自身名義のクレジットカードキャッシング枠を不正に増額し、不正に現金を引き出したもので、顧客への被害は確認されていない。
同行では10月22日付で、元行員を懲戒解雇処分としており、役員および関係者については、今後、経営責任、管理・監督責任の所在を明らかにしたうえで、行内規定に基づき処分を行う。
同行グループでは一層の内部管理態勢の充実・強化とコンプライアンス意識のさらなる向上を図り、信頼回復と不祥事件の再発防止に向けて取り組むとのこと。

