静岡県静岡市は12月5日、個人情報の一時紛失について発表した。
これは12月2日午前8時頃に、区役所葵福祉事務所生活支援課(葵生活支援課)の職員が、生活保護受給者等の個人情報が記載された資料が入ったバッグを電車の中に置き忘れたというもの。
バッグを置き忘れた電車は、当該職員が降りた駅止まりでそのまま車庫に入り、車庫の職員により落とし物として回収された際に、中身を確認した車庫の職員2名に個人情報が漏えいしている。
当該職員は12月2日午前11時45分頃に紛失に気付き上司に報告し、同日午前12時25分頃に駅へ出向きバッグが忘れ物として保管されていることを確認するも返却は翌日以降と告げられ、12月3日午前12時頃にバッグを回収している。
漏えいしたのは、生活保護受給者とその関係者(親族・民生委員等)の氏名、住所、電話番号のほか、一部の生活保護受給者のマイナンバーや既往歴などを含む合計3,950名の個人情報。
葵生活支援課では、勤務時間外に生活保護受給者が亡くなるなどの緊急事案に即時に対応するため、受給者とその関係者の連絡先などが記載された資料一式を「休日夜間当番職員用ファイル」として当番職員が自宅へ持ち帰っており、年度を通して所属長が認めていたが、所属としての個人情報の取り扱いに関する意識が希薄で、持ち出し等の都度の確認、記録は行っておらず、緊急対応に必要のない個人情報も持ち出していたという。
また、個人情報を持ち出す場合は「職員が必ず携帯し、体から離さないこと」としていたが、当該職員は休日夜間当番職員用ファイルの入ったバッグを電車内の荷物掛けフックに掛けていた。
同市では今後、休日夜間当番職員用ファイルの持ち帰りをやめ、勤務時間外の緊急事案には庁舎に出勤して対応するとのこと。

