株式会社ノートンライフロックは12月26日、Gen Threat Labs による「2026年サイバーセキュリティ予測」を発表した。
Gen Threat Labsでは2026年を「人間の直感がインターネットの進化に追いつかなくなる年」と位置づけ、AIは単にデジタル体験を高速化する存在ではなく、私たちが「何を信じるか」「誰を本人とみなすのか」「何を真実と判断するのか」に直接影響を及ぼす存在となるとしている。
2026年 ノートンサイバーセキュリティ予測5選は下記の通り。
1.人間であることを「認証」する時代へ
AIにより、顔・声・文章の書き方までもが数秒で複製可能になり、友人、同僚、インフルエンサー、恋人といった存在が、実在しない「合成された人格」であるケースが現実的になる。
2.AIによる生成情報ループが「真実」を歪める
AI生成コンテンツが別のAIによって収集・要約・再配信されることで、情報の正確性が徐々に失われ、情報の中に真偽が不十分なノイズが急増する。
3.感情操作を利用した詐欺へ進化
詐欺は定型文から脱却し、AIによる感情分析を活用した「感情適応型」(共感型詐欺)へと進化する。恐怖、不安、罪悪感、期待といった感情をリアルタイムで読み取り、応答を即座に変化させることで、人間的な共感を装った詐欺が拡大する。
4.合成アイデンティティがデジタルの信頼性を崩壊させる
AIは本人確認書類、請求書、自撮り、ライブ映像までを含む「完全な偽アイデンティティ」を生成できるようになり、従来の静的な本人確認は限界を迎える。
5.ブラウザが最大の攻撃対象になる
ブラウザ環境の危険性がさらに増し、AI生成の偽広告、偽ECサイト、ポップアップ、セッショントークン窃取などが主流となり、ページ自体にマルウェアが潜むケースも増加し、慎重なユーザーでも本物かどうかの見極めが難しくなる。
Gen のサイバーセーフティCTOのシギー・ステフニソン氏は「サイバー犯罪者は、もはや技術に適応しているのではなく、技術そのものを主導しています。アイデンティティ、感情、そしてブラウザ環境に至るまで、インターネットのあらゆる領域が攻防の最前線となっています。」とコメントしている。
