オーミケンシ株式会社は7月16日、3月23日に公表したサイバー攻撃によるシステム障害について、最終報を発表した。
同社では3月16日深夜に、同社システムでランサムウェアによるものと推測されるシステム障害が発生し、外部の第三者からの不正アクセスを確認したため、社内ネットワークおよびインターネット回線を切断し、不正アクセスの疑いがあるサーバを隔離するとともに、外部専門家によるフォレンジック調査を開始していた。
外部専門家によるデジタルフォレンジック調査の結果、不正に取得された認証情報を利用したVPN経由の侵入が確認され、攻撃者が特定のサーバへ侵入し、外部サービスを利用した遠隔操作経路を構築した可能性が判明している。また、特定のサーバから外部クラウドストレージサービスにデータが送信されたことを確認している。なお、外部に送信された具体的なファイルの内訳については、利用可能なログおよび痕跡等から特定に至らなかった。
また、ダークウェブ等を対象とした調査では、攻撃者側のリークサイト上に同社名、会社概要およびロゴの掲載を確認したが、攻撃者が設定した公開期限を経過した後も、盗取されたとされる実データの公開は確認されず、データ欄には攻撃者への連絡先のみが表示されている状態であった。複数のランサムウェアグループの関連サイトを横断的に調査したが、取引先に関係する情報を含め、新たな情報の掲載・流通は確認されていないが、実データの公開が確認されていないことは、攻撃者がデータを保持していないことを確定するものではないとしている。
漏えいした可能性があるのは、同社従業員・元従業員(2017年6月20日以降退職)及びその家族の氏名、生年月日、住所、電話番号、マイナンバー(個人番号)を含む個人情報。
同社では7月17日に、対象者に個別に通知を行っている。
同社では、本件で確認された侵入経路に対する必要な対策は実施済みで、当該認証情報・アカウントへの必要な措置、VPNアカウントの確認・整理を含め、同一の侵入経路を利用した不正アクセスを防止するための措置を講じている。
また同社では、通信およびログの監視体制、多要素認証の対象拡大、アクセス制御の強化等、さらなるセキュリティ強化策について、導入に向けた検討を進めているとのこと。
なお同社では6月29日時点で、基幹システムの復旧に至っておらず、基幹システムが使用できないこと等で多大な手作業による決算作業を強いられることとなった結果、2026年3月期の決算関連手続きに大幅な遅延が生じているため、第161期(2026年3月期)有価証券報告書の提出期限延長に関する承認申請書を提出しており、翌6月30日に提出期限が2026年9月30日に延長された旨を公表している。

