2003年のデータセキュリティ総括を発表(日本エフ・セキュア)
日本エフ・セキュア株式会社は12月25日、2003年に報告されたセキュリティの脅威の傾向や被害状況をまとめ、発表した。レポートによると、2003年はウイルスの発生件数、被害の範囲、危険度のどれをとっても過去最高となっており、ウイルスに関するかぎり「2003年は史上
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今年一年を代表するウイルスとして、2003年1月に拡散したネットワークワーム「Slammer」、7月に発見されたBugbear.Aの亜種「Bugbear.B」、今夏大流行したネットワークワーム「Blaster」、Blaster発見のわずか1週間後に発生し拡散したトロイの木馬型不正プログラム「Sobig.F」、Sobig.Fと同様に世界中のメールシステムに障害をもたらした「Swen」の5つを挙げている。中でもSobigウイルスファミリの拡散は、今年見られた特筆すべき傾向の一つであるとのこと。Sobig.Fは、ウイルス作者とスパマーの出会いにより、感染電子メールメッセージを世界中に3億通以上も送信するという史上最悪のワームとなった。Sobigの背後にはウイルス作者のグループが存在すると考えられており、彼らは同ワームを使用して大量のコンピュータを感染させ、スパムメール送信に使用可能なプロキシサーバのリストを作り、そのリストをスパムグループに販売していたという。
また、3月に開戦したイラク戦争では、個々のハッカーの活動により、公衆情報ネットワークに間接的な影響を及ぼした。攻撃のほとんどはWeb改ざんで、愛国的なハッカー、過激論者、平和主義者のいずれかが自信のメッセージを発信するために活動していた。
今後の傾向としてF-Secureは、データシステムに対する攻撃が増加傾向にあり、また、スパマーがウイルス技術を応用することでインターネット全体が戦場になりかねない状況であると述べている。
http://www.f-secure.co.jp/news/200312252/
《ScanNetSecurity》