マルウェアはなぜ見つからないか、最新事情解説(セキュアブレイン)
株式会社セキュアブレインは6月23日、企業をターゲットにしたウイルスやマルウェアがどうして発見しづらいかをテーマとしたセミナーを開催した。
製品・サービス・業界動向
業界動向
同社先端技術研究所 チーフセキュリティアーキテクトの星澤氏によって、「EXEファイルではなくPDFやWordを利用した攻撃」「ネットワークではなくUSBメモリ等を媒体とした感染」「ランタイムパッカーの利用による実行ファイルの圧縮」「難読化などの耐解析機能」「多重感染」などの、マルウェアが見つかりにくい原因が解説された。
多重感染とはウイルスが複数感染することで、通常コンピュータウイルスは、自身と同じウイルスには感染しないようなチェック機能を備えているが、自身と異なるウイルスに関してはそれが存在しない。たとえば潜伏しているボットに対して別のマルウェアが感染した場合、アンチウイルスは後から感染したマルウェアを駆除するが、最初のボットが駆除されない場合もあるという。
星澤氏は、複雑化したマルウェアが次々とはびこる現状では、手動解析によるレスポンスには限界があり、今後情報共有やマルウェアの挙動を自動的に解析するサービスが必要であると結んだ。
株式会社セキュアブレイン
http://www.securebrain.co.jp/
USB メモリ経由の感染機能を持つマルウエア調査報告書(JPCERT/CC)
http://www.jpcert.or.jp/research/index.html#usbmalware
《ScanNetSecurity》