2011年はSpyEyeが台頭、EV SSLを欺く機能も(ラック) | ScanNetSecurity
2024.05.10(金)

2011年はSpyEyeが台頭、EV SSLを欺く機能も(ラック)

株式会社ラックは12月16日、都内でプレス向けのブリーフィングを開催し、同社サイバーセキュリティ研究所 新井悠氏が、2011年最も印象が強かった脅威として、SpyEyeの概要説明を行った。

脆弱性と脅威 脅威動向
株式会社ラック、サイバーセキュリティ研究所 新井悠氏
株式会社ラック、サイバーセキュリティ研究所 新井悠氏 全 8 枚 拡大写真
株式会社ラックは12月16日、都内でプレス向けのブリーフィングを開催し、同社サイバーセキュリティ研究所 新井悠氏が、2011年最も印象が強かった脅威として、SpyEyeの概要説明を行った。

SpyEyeはマルウェアを作成するソフトウェアで、バージョンアップを繰り返し進化を続けており、対アンチウイルス検知テストサービスの提供など周到なサポートで知られる。SpyEyeで作成されたマルウェアもSpyEyeと呼ばれる。海外では、7,000ドルで同ソフトを購入し使用したノルウェー在住のエストニア人が現地警察に逮捕され、11月25日に禁固1年8ヶ月の有罪判決を受けているが、新井氏によれば検挙されるのは低レベルの単独犯だという。

同社のセキュリティ監視センター「JSOC(Japan Security Operation Center」が収集したウイルス検知割合によれば、昨年は表面化していなかったSpyEyeが4月以降台頭しており、Windows Vista や Windows 7 などのセキュリティに力を入れたOSが感染している。

SpyEyeは、ポータルサイト等のID/PASSや、クレジットカード番号、金融機関の暗証番号、FTP等のID/PASS、デスクトップ画面などを窃取する他、SpyEyeが作成したバーチャルなWebページにアクセスさせる機能も持ち、EVSSLで署名されたバンク・オブ・アメリカを偽装したWebページの画像が示された。

また新井氏は、2012年の予測として、海外で報告されている、警察を装って罰金の支払いなどを求める詐欺の日本語版の登場が近いと警告した。

《ScanNetSecurity》

関連記事

この記事の写真

/

特集

PageTop

アクセスランキング

  1. 護衛艦いなづまの艦長、資格のない隊員を特定秘密取扱職員に指名し懲戒処分

    護衛艦いなづまの艦長、資格のない隊員を特定秘密取扱職員に指名し懲戒処分

  2. ランサムウェア被害の原因はスターティア社の UTM テストアカウント削除忘れ

    ランサムウェア被害の原因はスターティア社の UTM テストアカウント削除忘れ

  3. 「意識を高揚させよう」と思い特定秘密の情報を知るべき立場にない隊員に特定秘密の情報を漏らす、懲戒処分に

    「意識を高揚させよう」と思い特定秘密の情報を知るべき立場にない隊員に特定秘密の情報を漏らす、懲戒処分に

  4. 社内不正 1位 情報持ち出し・2位 横領・3位 労働問題 ~ 被害企業 230 社調査

    社内不正 1位 情報持ち出し・2位 横領・3位 労働問題 ~ 被害企業 230 社調査

  5. メディキットホームページに不正アクセス、閲覧障害に

    メディキットホームページに不正アクセス、閲覧障害に

  6. デジサートのEV証明書の記載フォーマットに誤り、再発行とサーバへの入れ替え呼びかけ

    デジサートのEV証明書の記載フォーマットに誤り、再発行とサーバへの入れ替え呼びかけ

  7. 今日もどこかで情報漏えい 第23回「2024年3月の情報漏えい」なめるなという決意 ここまでやるという矜恃

    今日もどこかで情報漏えい 第23回「2024年3月の情報漏えい」なめるなという決意 ここまでやるという矜恃

  8. Proofpoint Blog 36回「身代金を払わない結果 日本のランサムウェア感染率減少? 感染率と身代金支払率 15 ヶ国調査 2024」

    Proofpoint Blog 36回「身代金を払わない結果 日本のランサムウェア感染率減少? 感染率と身代金支払率 15 ヶ国調査 2024」

  9. 日本は悪意ある内部犯行による漏えいが 12 ヶ国中最小、プルーフポイント「Data Loss Landscape 2024(情報漏えいの全容)」日本語版

    日本は悪意ある内部犯行による漏えいが 12 ヶ国中最小、プルーフポイント「Data Loss Landscape 2024(情報漏えいの全容)」日本語版

  10. 経団連、個人情報保護法に基づく漏えい報告や本人通知にリソースを割く現状を問題視

    経団連、個人情報保護法に基づく漏えい報告や本人通知にリソースを割く現状を問題視

ランキングをもっと見る