USBワーム活動を行う「CryptoLocker」の新たな亜種(トレンドマイクロ) | ScanNetSecurity
2024.04.27(土)

USBワーム活動を行う「CryptoLocker」の新たな亜種(トレンドマイクロ)

トレンドマイクロは、TrendLabsが注目すべき特徴を備えた「CryptoLocker」の亜種を12月21日に確認したと同社ブログで発表した。

脆弱性と脅威 脅威動向
トレンドマイクロのブログ記事
トレンドマイクロのブログ記事 全 1 枚 拡大写真
トレンドマイクロ株式会社は12月26日、TrendLabsが注目すべき特徴を備えた「CryptoLocker」の亜種を12月21日に確認したと同社ブログで発表した。問題の亜種は、同社の製品では「WORM_CRILOCK.A」として検出されるもので、解析の結果、リムーバブルドライブを媒介に拡散する「USBワーム」活動を行うことを確認したという。同社では、今回更新されたワーム活動機能がこれまでの「CryptoLocker」の亜種にはみられなかったことから、非常に重要であるとしている。この機能により、容易に拡散することを示唆している。

この新たな「CryptoLocker」は、ワーム活動の手法以外にも既知の亜種に対して多くの相違点を持っている。この「CryptoLocker」は、PCへの侵入方法として「UPATRE」のようなダウンローダに依存する代わりに、P2Pのファイル共有サイト上でAdobe PhotoshopやMicrosoft Officeといったさまざまなソフトウェアの「アクティベータ」を装って配布されていた。これにより、サイバー犯罪者たちはスパムメールを作成および送信する必要がなく、容易に複数のPCに感染させることが可能となる。

さらなる解析の結果、接続先ドメイン名を生成する仕組みである「Domain Generation Algorithm(DGA)」を利用せず、C&Cサーバを利用することが明らかになった。ハードコード化されたURLは、関連する不正なURLの検出およびブロックを容易する。一方、DGAは、大量の潜在的なドメインを利用するため、サイバー犯罪者は検出を回避することが可能になる。つまりこの新たな「CryptoLocker」は、いまだ改良の過程にあることを意味しており、次の亜種は、DGAの機能を備えるであろうと予想している。

《吉澤 亨史( Kouji Yoshizawa )》

関連記事

この記事の写真

/

特集

PageTop

アクセスランキング

  1. 今日もどこかで情報漏えい 第23回「2024年3月の情報漏えい」なめるなという決意 ここまでやるという矜恃

    今日もどこかで情報漏えい 第23回「2024年3月の情報漏えい」なめるなという決意 ここまでやるという矜恃

  2. 雨庵 金沢で利用している Expedia 社の宿泊予約情報管理システムに不正アクセス、フィッシングサイトへ誘導するメッセージ送信

    雨庵 金沢で利用している Expedia 社の宿泊予約情報管理システムに不正アクセス、フィッシングサイトへ誘導するメッセージ送信

  3. セトレならまちで利用している Expedia 社の宿泊予約情報管理システムに不正アクセス、フィッシングサイトへ誘導するメッセージ送信

    セトレならまちで利用している Expedia 社の宿泊予約情報管理システムに不正アクセス、フィッシングサイトへ誘導するメッセージ送信

  4. タカラベルモントの海外向けウェブサイトのサーバがフィッシングメール送信の踏み台に

    タカラベルモントの海外向けウェブサイトのサーバがフィッシングメール送信の踏み台に

  5. 重い 高い 検索も使いにくいメールを企業の 6 割が使う理由

    重い 高い 検索も使いにくいメールを企業の 6 割が使う理由

  6. スペシャリスト集結! マネーフォワード・ラック・富士ソフト・電通総研から学ぶ、脆弱性診断内製化の成功法則とは? AeyeScan 導入企業との公開対談

    スペシャリスト集結! マネーフォワード・ラック・富士ソフト・電通総研から学ぶ、脆弱性診断内製化の成功法則とは? AeyeScan 導入企業との公開対談PR

  7. 研究開発の推進責務が撤廃ほか ~「NTT法」改正法律成立を受け NTT がコメント

    研究開発の推進責務が撤廃ほか ~「NTT法」改正法律成立を受け NTT がコメント

  8. RoamWiFi R10 に複数の脆弱性

    RoamWiFi R10 に複数の脆弱性

  9. 2024年第1四半期 IPA 情報セキュリティ安心相談窓口の相談状況、サポート詐欺被害時の漏えい可能性判断ポイントほか

    2024年第1四半期 IPA 情報セキュリティ安心相談窓口の相談状況、サポート詐欺被害時の漏えい可能性判断ポイントほか

  10. 脆弱性診断自動化ツール「AeyeScan」を基盤に「診断マネジメントプラットフォーム」を提供

    脆弱性診断自動化ツール「AeyeScan」を基盤に「診断マネジメントプラットフォーム」を提供

ランキングをもっと見る