ショートカットファイルを偽装する標的型攻撃も確認--分析レポート(IPA) | ScanNetSecurity
2025.12.09(火)

ショートカットファイルを偽装する標的型攻撃も確認--分析レポート(IPA)

独立行政法人情報処理推進機構(IPA)は、2012年10月から2013年12月までにIPAに情報提供のあった124種類の「特定の企業や組織、個人に特化した攻撃に使われる標的型攻撃メール」を分析した技術レポート「標的型攻撃メールの傾向と事例分析 <2013年>」を公開した。

調査・レポート・白書・ガイドライン 調査・ホワイトペーパー
添付ファイルの見た目の特長
添付ファイルの見た目の特長 全 2 枚 拡大写真
独立行政法人情報処理推進機構(IPA)は1月30日、2012年10月から2013年12月までにIPAに情報提供のあった124種類の「特定の企業や組織、個人に特化した攻撃に使われる標的型攻撃メール」を分析した技術レポート「標的型攻撃メールの傾向と事例分析 <2013年>」を公開した。レポートによると、国産のオフィスソフトの脆弱性を突く添付ファイルが仕込まれたメールが2013年末に確認された(全体の8%)ことから、日本の組織を標的とした攻撃が行われているとしている。また、ショートカットファイルを細工して文書などに見せかけたファイルを添付する手法が標的型攻撃で確認された。これは2013年に入ってから確認されたもので、全体の7%を占めている。

このショートカットファイルを実行すると、埋め込まれたスクリプトコードが実行されウイルスに感染する。このウイルスはバックドアを開き、RAT(Remote Access Trojan・Remote Administration Tool)を取り込み、ユーザに気づかれずに諜報活動を行う。IPAでは、今後このようなタイプの攻撃メールの増加が懸念されるとしている。なお、この手法への対策として、添付ファイルを詳細に表示にして「種類」がショートカットになっていないか、またショートカットのプロパティのリンク欄に不審な文字列(スクリプト)がないか確認することを挙げている。

《吉澤 亨史( Kouji Yoshizawa )》

関連記事

この記事の写真

/

特集

PageTop

アクセスランキング

  1. バッファロー製 Wi-Fiルータ「WSR-1800AX4シリーズ」に強度が不十分なパスワードハッシュの使用の脆弱性

    バッファロー製 Wi-Fiルータ「WSR-1800AX4シリーズ」に強度が不十分なパスワードハッシュの使用の脆弱性

  2. 伊予銀行の再委託先で使用していたローレルバンクマシン提供のクラウドサービスに身代金要求を伴う不正アクセス

    伊予銀行の再委託先で使用していたローレルバンクマシン提供のクラウドサービスに身代金要求を伴う不正アクセス

  3. 脅迫文がサーバに保存 ~ 東海大学委託先 東海ソフト開発にランサムウェア攻撃

    脅迫文がサーバに保存 ~ 東海大学委託先 東海ソフト開発にランサムウェア攻撃

  4. 期限警告 金銭未払 情報漏えい ~ 迷惑メール「HEUR:Hoax.Script.Scaremail」が受信者を脅しそして煽る 5 つのパターン

    期限警告 金銭未払 情報漏えい ~ 迷惑メール「HEUR:Hoax.Script.Scaremail」が受信者を脅しそして煽る 5 つのパターン

  5. 東海ソフト開発へのランサムウェア攻撃、委託元の東海教育産業と一部の顧客情報を共有

    東海ソフト開発へのランサムウェア攻撃、委託元の東海教育産業と一部の顧客情報を共有

ランキングをもっと見る
PageTop