発信元IPアドレスを偽装したオープン・リゾルバ探索行為が増加(警察庁) | ScanNetSecurity
2024.05.10(金)

発信元IPアドレスを偽装したオープン・リゾルバ探索行為が増加(警察庁)

警察庁は、偽装された発信元IPアドレスからのオープン・リゾルバの探索行為に起因すると考えられるパケットを多数検知しているとして、注意喚起を発表した。

脆弱性と脅威 脅威動向
53/UDP を発信元ポートとするパケットの1日当たりの発信元IP アドレス数の推移
53/UDP を発信元ポートとするパケットの1日当たりの発信元IP アドレス数の推移 全 2 枚 拡大写真
警察庁は2月17日、偽装された発信元IPアドレスからのオープン・リゾルバの探索行為に起因すると考えられるパケットを多数検知しているとして、注意喚起を発表した。DNSリフレクター攻撃の踏み台とならないように、管理するDNS サーバ等の設定を確認することを推奨している。警察庁の定点観測システムにおいて、2月4日以降、53/UDPを発信元ポートとするパケットを多数観測している。

これらのパケットの多くはDNS問い合わせに対する応答パケットであった。また、発信元となっているIPアドレスの多くが、DNSサーバとして外部に公開されているものであることが判明している。このことから、何者かが発信元IPアドレスを偽装した上で、当該DNSサーバに対してDNS問い合わせを実施しているものと考えられる。また、問い合わせを行った対象サーバが、自らで再帰問い合わせを行うオープン・リゾルバであった場合には、対象サーバがオープン・リゾルバであることを判別することが可能であると考えられる。

IPアドレスの偽装は、身元の隠蔽や発信元IPアドレスが不審なアクセスの発信元としてセキュリティ対策企業等が作成するアクセス拒否リストに登録されることを防ぐためという可能性もある。警察庁では、管理する機器がDNSリフレクター攻撃の踏み台として悪用されないために、DNSサーバとブロードバンドルータの適切な運用が重要としている。

《吉澤 亨史( Kouji Yoshizawa )》

関連記事

この記事の写真

/

特集

PageTop

アクセスランキング

  1. 護衛艦いなづまの艦長、資格のない隊員を特定秘密取扱職員に指名し懲戒処分

    護衛艦いなづまの艦長、資格のない隊員を特定秘密取扱職員に指名し懲戒処分

  2. ランサムウェア被害の原因はスターティア社の UTM テストアカウント削除忘れ

    ランサムウェア被害の原因はスターティア社の UTM テストアカウント削除忘れ

  3. 「意識を高揚させよう」と思い特定秘密の情報を知るべき立場にない隊員に特定秘密の情報を漏らす、懲戒処分に

    「意識を高揚させよう」と思い特定秘密の情報を知るべき立場にない隊員に特定秘密の情報を漏らす、懲戒処分に

  4. 社内不正 1位 情報持ち出し・2位 横領・3位 労働問題 ~ 被害企業 230 社調査

    社内不正 1位 情報持ち出し・2位 横領・3位 労働問題 ~ 被害企業 230 社調査

  5. デジサートのEV証明書の記載フォーマットに誤り、再発行とサーバへの入れ替え呼びかけ

    デジサートのEV証明書の記載フォーマットに誤り、再発行とサーバへの入れ替え呼びかけ

  6. Proofpoint Blog 36回「身代金を払わない結果 日本のランサムウェア感染率減少? 感染率と身代金支払率 15 ヶ国調査 2024」

    Proofpoint Blog 36回「身代金を払わない結果 日本のランサムウェア感染率減少? 感染率と身代金支払率 15 ヶ国調査 2024」

  7. 今日もどこかで情報漏えい 第23回「2024年3月の情報漏えい」なめるなという決意 ここまでやるという矜恃

    今日もどこかで情報漏えい 第23回「2024年3月の情報漏えい」なめるなという決意 ここまでやるという矜恃

  8. テレビ宮崎グループ会社にランサムウェア攻撃、請求書発行システムを停止

    テレビ宮崎グループ会社にランサムウェア攻撃、請求書発行システムを停止

  9. メディキットホームページに不正アクセス、閲覧障害に

    メディキットホームページに不正アクセス、閲覧障害に

  10. 経団連、個人情報保護法に基づく漏えい報告や本人通知にリソースを割く現状を問題視

    経団連、個人情報保護法に基づく漏えい報告や本人通知にリソースを割く現状を問題視

ランキングをもっと見る