発信元IPアドレスを偽装したオープン・リゾルバ探索行為が増加(警察庁) | ScanNetSecurity
2025.11.18(火)

発信元IPアドレスを偽装したオープン・リゾルバ探索行為が増加(警察庁)

警察庁は、偽装された発信元IPアドレスからのオープン・リゾルバの探索行為に起因すると考えられるパケットを多数検知しているとして、注意喚起を発表した。

脆弱性と脅威 脅威動向
53/UDP を発信元ポートとするパケットの1日当たりの発信元IP アドレス数の推移
53/UDP を発信元ポートとするパケットの1日当たりの発信元IP アドレス数の推移 全 2 枚 拡大写真
警察庁は2月17日、偽装された発信元IPアドレスからのオープン・リゾルバの探索行為に起因すると考えられるパケットを多数検知しているとして、注意喚起を発表した。DNSリフレクター攻撃の踏み台とならないように、管理するDNS サーバ等の設定を確認することを推奨している。警察庁の定点観測システムにおいて、2月4日以降、53/UDPを発信元ポートとするパケットを多数観測している。

これらのパケットの多くはDNS問い合わせに対する応答パケットであった。また、発信元となっているIPアドレスの多くが、DNSサーバとして外部に公開されているものであることが判明している。このことから、何者かが発信元IPアドレスを偽装した上で、当該DNSサーバに対してDNS問い合わせを実施しているものと考えられる。また、問い合わせを行った対象サーバが、自らで再帰問い合わせを行うオープン・リゾルバであった場合には、対象サーバがオープン・リゾルバであることを判別することが可能であると考えられる。

IPアドレスの偽装は、身元の隠蔽や発信元IPアドレスが不審なアクセスの発信元としてセキュリティ対策企業等が作成するアクセス拒否リストに登録されることを防ぐためという可能性もある。警察庁では、管理する機器がDNSリフレクター攻撃の踏み台として悪用されないために、DNSサーバとブロードバンドルータの適切な運用が重要としている。

《吉澤 亨史( Kouji Yoshizawa )》

関連記事

この記事の写真

/

特集

PageTop

アクセスランキング

  1. 公開サーバのファイルと同じ ~ サイバー攻撃グループ名乗る人物が「IIJ からソースコードを盗み出した」とファイルを添付し投稿

    公開サーバのファイルと同じ ~ サイバー攻撃グループ名乗る人物が「IIJ からソースコードを盗み出した」とファイルを添付し投稿

  2. テインにランサムウェア攻撃、グループ各社にも影響

    テインにランサムウェア攻撃、グループ各社にも影響

  3. 東証上場企業 クレジットカード情報流出 88 日後公表

    東証上場企業 クレジットカード情報流出 88 日後公表

  4. Blue Yonder社のシフト作成ツールへの不正アクセスで西友従業員の個人情報が漏えい

    Blue Yonder社のシフト作成ツールへの不正アクセスで西友従業員の個人情報が漏えい

  5. 攻撃者側のウェブサイトに社名と会社ロゴが掲載 ~ エネサンスホールディングスへのランサムウェア攻撃

    攻撃者側のウェブサイトに社名と会社ロゴが掲載 ~ エネサンスホールディングスへのランサムウェア攻撃

ランキングをもっと見る
PageTop