9割の大手企業でマルウェアをホストするWebサイトへのトラフィックを確認(シスコ) | ScanNetSecurity
2025.12.21(日)

9割の大手企業でマルウェアをホストするWebサイトへのトラフィックを確認(シスコ)

シスコシステムズは、毎年2月に発行している「シスコセキュリティ年次レポート」の中期レポートを発表した。

調査・レポート・白書・ガイドライン 調査・ホワイトペーパー
「シスコセキュリティ年次レポート」の中期レポート
「シスコセキュリティ年次レポート」の中期レポート 全 1 枚 拡大写真
シスコシステムズ合同会社は10月8日、毎年2月に発行している「シスコセキュリティ年次レポート」の中期レポートを発表した。本レポートは、16社の大手多国籍企業をリサーチャーが綿密に調査したもの。対象は、2013年時点で合計4兆ドルの資産を保有し、売上が3,000億ドルを超えている企業となっている。この分析により、企業と悪意のあるトラフィックのつながりについて、セキュリティに関する切実な知見が3つ得られたという。

2014年の調査対象となった顧客ネットワークの約94%に、マルウェアをホスティングするWebサイトに向かうトラフィックが存在していた。具体的には、IPアドレスとして解決されるホスト名を求めるDNSリクエストの発行が、マン イン ザ ブラウザ(MiTB)機能を備えたPalevo、SpyEye、Zeusマルウェアファミリーの拡散に関連していることが報告されている。

また、約70%のネットワークが、ダイナミックDNSドメインを求めるDNSクエリーを発行していることがわかった。これは、DDNSを使用するボットネットによってネットワークが悪用または侵害され、IPアドレスの変更によって検出やブラックリストが回避されている証拠を示しているという。さらに、2014年の調査対象となった顧客ネットワークの約44%が、暗号化チャンネルサービスを提供するデバイスを備えたサイトおよびドメインを求めるDNS要求を発行していることがわかった。攻撃者は、暗号化チャンネルを使ってデータを退避させることで痕跡を隠し、検出を回避する。レポートではこのほか、エクスプロイトキットの大幅な低下や、マルウェアの異常な増加などにも触れている。

《吉澤 亨史( Kouji Yoshizawa )》

関連記事

この記事の写真

/

特集

PageTop

アクセスランキング

  1. 第三者がセキュリティソフトを無効化 ~ 審調社へのランサムウェア攻撃

    第三者がセキュリティソフトを無効化 ~ 審調社へのランサムウェア攻撃

  2. アスクル社長「可能な限り詳細にご報告いたします。サイバー攻撃対策の一助となりましたら幸い」

    アスクル社長「可能な限り詳細にご報告いたします。サイバー攻撃対策の一助となりましたら幸い」

  3. 能動的サイバー防御関連法案と日本の役割の変化ほか ~ NTTデータグループ「サイバーセキュリティに関するグローバル動向四半期レポート(2025 Q1)」

    能動的サイバー防御関連法案と日本の役割の変化ほか ~ NTTデータグループ「サイバーセキュリティに関するグローバル動向四半期レポート(2025 Q1)」

  4. 約 4 割が「二段階認証使いにくい」金融取引の認証意識調査結果

    約 4 割が「二段階認証使いにくい」金融取引の認証意識調査結果

  5. 三菱製紙の PC・サーバに複数回不正にリモート接続

    三菱製紙の PC・サーバに複数回不正にリモート接続

ランキングをもっと見る
PageTop