MongoDBの設定ミスで顧客情報漏えいの可能性、アクセスが急増(警察庁) | ScanNetSecurity
2024.04.20(土)

MongoDBの設定ミスで顧客情報漏えいの可能性、アクセスが急増(警察庁)

警察庁は、インターネット上に不用意に公開されている「MongoDB」を探索する目的と考えられるアクセスが増加しているとして、注意喚起を発表した。

脆弱性と脅威 脅威動向
宛先ポート27017/TCP に対するアクセスの発信元IP アドレス数の推移
宛先ポート27017/TCP に対するアクセスの発信元IP アドレス数の推移 全 2 枚 拡大写真
警察庁は2月20日、インターネット上に不用意に公開されている「MongoDB」を探索する目的と考えられるアクセスが増加しているとして、注意喚起を発表した。MongoDBは、米MongoDB社によって開発されているオープンソースのデータベースソフトウェア。2月10日、ドイツのザールランド大学のグループが、インターネット経由で外部から認証を必要とせずにアクセスすることができるMongoDBデータベースを約4万件確認したとの研究結果を公表した。

同研究結果では、実際に膨大な顧客情報が外部から参照可能となっていたデータベースも存在したと指摘しており、日本国内のIPアドレスにおいても外部から参照可能なデータベースが確認されていることが報告されている。なお、同グループは本件について、MongoDB社の責任ではなく利用者の不適切な設定に原因があるとしている。

警察庁の定点観測システムでは、MongoDBが初期設定で使用する27017/TCPポートを宛先とするアクセスの発信元IPアドレス数が、2月13日から大きく増加している。しかも、アクセスは単なるポートスキャン行為だけでなく、実際にMongoDBデータベースの情報収集を試みる問い合わせを継続して多数観測しているという。警察庁ではMongoDBを利用している企業や組織に対し、外部からのアクセスを制限することや適切な認証を実施するといった対策を早急に行うよう呼びかけている。

《吉澤 亨史( Kouji Yoshizawa )》

関連記事

この記事の写真

/

特集

PageTop

アクセスランキング

  1. 東芝テックが利用するクラウドサービスに不正アクセス、取引先や従業員の個人情報が閲覧された可能性

    東芝テックが利用するクラウドサービスに不正アクセス、取引先や従業員の個人情報が閲覧された可能性

  2. 東京高速道路のメールアカウントを不正利用、大量のメールを送信

    東京高速道路のメールアカウントを不正利用、大量のメールを送信

  3. セキュリティ対策は株価を上げるのか ~ 株主総利回り(TSR)の平均値は高い傾向

    セキュリティ対策は株価を上げるのか ~ 株主総利回り(TSR)の平均値は高い傾向

  4. フュートレックにランサムウェア攻撃、本番環境への侵入形跡は存在せず

    フュートレックにランサムウェア攻撃、本番環境への侵入形跡は存在せず

  5. 「引っかかるのは当たり前」が前提、フィッシングハンターが提案する対策のポイント ~ JPAAWG 6th General Meeting レポート

    「引っかかるのは当たり前」が前提、フィッシングハンターが提案する対策のポイント ~ JPAAWG 6th General Meeting レポート

  6. インフォマート 公式 Facebook ページに不正ログイン

    インフォマート 公式 Facebook ページに不正ログイン

  7. バッファロー製無線 LAN ルータに複数の脆弱性

    バッファロー製無線 LAN ルータに複数の脆弱性

  8. クラウド労務管理「WelcomeHR」の個人データが閲覧可能な状態に、154,650 人分のダウンロード確認

    クラウド労務管理「WelcomeHR」の個人データが閲覧可能な状態に、154,650 人分のダウンロード確認

  9. ガートナー クラウドクッキング教室 ~ CCoE 構築の重要性

    ガートナー クラウドクッキング教室 ~ CCoE 構築の重要性

  10. 転職先で営業活動に活用、プルデンシャル生命保険 元社員 顧客情報持ち出し

    転職先で営業活動に活用、プルデンシャル生命保険 元社員 顧客情報持ち出し

ランキングをもっと見る