メールの送信元IPアドレスがヘッダに残らないサービスを使う攻撃者が増加(IPA) | ScanNetSecurity
2025.12.09(火)

メールの送信元IPアドレスがヘッダに残らないサービスを使う攻撃者が増加(IPA)

IPAは、2015年4月~6月の四半期における「サイバー情報共有イニシアティブ(J-CSIP)運用状況」を公開した。

調査・レポート・白書・ガイドライン 調査・ホワイトペーパー
メール送信元地域別割合
メール送信元地域別割合 全 3 枚 拡大写真
独立行政法人情報処理推進機構(IPA)は7月31日、2015年4月~6月の四半期における「サイバー情報共有イニシアティブ(J-CSIP)運用状況」を公開した。同四半期、化学業界SIG(15組織)へ新たに2組織が参加、J-CSIP全体での参加組織数は59組織から61組織となった。J-CSIP参加組織からIPAに対し、標的型攻撃メールと思われる不審なメール等の情報提供が104件(2015年1月から3月は109件)行われ、その情報をもとにIPAからJ-CSIP参加組織へ28件(同46件)の情報共有が実施された(6つのSIG、全61参加組織での合算)。

情報提供のあった104件のうち、標的型攻撃メールとみなした情報は28件。またこれとは別に、「.chm」形式ファイル(コンパイル済みHTMLファイル)が添付された不審メールを30件確認した。IPAでは、現時点では標的型攻撃メールではなく、広く配布されたウイルスメールとして取り扱っているが、「.chm」形式を悪用する事例はJ-CSIPでは初めて確認されたという。このメールの中には、件名が「Amazon.co.jp」となっているものもあった。

統計情報では、メール送信元地域の「不明」が78%を占め、攻撃者がメールの送信元IPアドレスがメールヘッダに残らないメールサービスを使うようになってきていると指摘。また不正接続先地域は「日本」が37%と引き続き高い割合となっており、国内のマシンが攻撃者によって乗っ取られていることが現状としている。

《吉澤 亨史( Kouji Yoshizawa )》

関連記事

この記事の写真

/

特集

PageTop

アクセスランキング

  1. ITコンサル企業、特別損失 73,000,000 円計上 ~ 連結子会社への不正アクセス受け

    ITコンサル企業、特別損失 73,000,000 円計上 ~ 連結子会社への不正アクセス受け

  2. セキュリティイベントのヘルパーリスト、女性不在で炎上

    セキュリティイベントのヘルパーリスト、女性不在で炎上

  3. 病院委託業者職員が受診者の氏名 性別 年齢ほかを SNS 投稿

    病院委託業者職員が受診者の氏名 性別 年齢ほかを SNS 投稿

  4. 委託先が管理する Web サイトへのブルートフォース攻撃が起点に ~ ひびしんキャピタルのホームページへの不正アクセス

    委託先が管理する Web サイトへのブルートフォース攻撃が起点に ~ ひびしんキャピタルのホームページへの不正アクセス

  5. 脅迫文がサーバに保存 ~ 東海大学委託先 東海ソフト開発にランサムウェア攻撃

    脅迫文がサーバに保存 ~ 東海大学委託先 東海ソフト開発にランサムウェア攻撃

ランキングをもっと見る
PageTop