2016年は「サイバー脅迫元年」、ランサムウェアと銀行詐欺ツールが急増(トレンドマイクロ)
トレンドマイクロは、「2016年国内サイバー犯罪動向」速報版を発表した。
脆弱性と脅威
脅威動向
同期間のランサムウェアの国内被害報告件数は2,690件となり、2015年年間の800件から約3.4倍と過去最大の数値となった。同検出数においても62,400台と、前年年間の6,700台から約9.3倍に増加している。ランサムウェアは世界的に行われている攻撃の一部が日本の個人、法人に対し流入しているのが現状であるが、2016年10月以降は日本語のマルウェアスパムも断続的に確認されている。
また同期間に国内で検出されたオンライン銀行詐欺ツールも、98,000台と過去最大を記録した。前年年間の28,600台から約3.4倍となっている。同ツールの感染を狙うマルウェアスパムの多くは日本語であり、地方銀行や信用金庫を含む幅広い利用者を標的としている。一方で、標的型サイバー攻撃の公表被害件数は減少しているが、同攻撃の疑いのある不審な通信は毎月10万件以上確認されており、水面下で攻撃が継続しているとみている。
※トレンドマイクロの数値変更の発表を受け、数値を修正しました(2017年1月12日)
《吉澤 亨史( Kouji Yoshizawa )》
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