AWS 設定ミスでウォールストリートジャーナル購読者情報他 220 万件流出(The Register) | ScanNetSecurity
2023.06.07(水)

AWS 設定ミスでウォールストリートジャーナル購読者情報他 220 万件流出(The Register)

これはまさに個人情報の宝庫であり、「全世界にわたる金融業界の重要人物が網羅」された、実際のリスク管理上もコンプライアンス上も問題がある、始末に悪い顧客情報の流出事件となった。

国際 TheRegister
ダウ・ジョーンズは、さまざまな社内データベース (たとえばウオールストリートジャーナルの購読者名簿など) をクラウド上で収集し管理する際に必要な、適切なセキュリティ管理を怠ったまま、ベライゾンにサービスを提供した。

そして個人情報が流出したことを、UpGuard 社のクリス・ヴィッキーがこの記事で明るみに出している。

この情報流失の経緯は、ありがちで単純明快なものだ。担当者の誰かが、「関係者にのみ公開」(semi-public access) に設定されているクラウド上のレポジトリー (収納場所) にデータベースを誤って置いたため、「本来保護されるべき、数百万名に上る同社顧客の個人情報ならびに経済的状況」が人目にさらされたのだ。

この記事によれば、「ダウ・ジョーンズは顧客220万名分が影響を受けたことを認めたが、アップガード社の推計によれば、流出したアカウントの数は400万近くに上る」という。

このレポジトリーはAWSのS3バケットの一部だが、その個人情報保護の設定が間違っていた。担当者は認定ユーザーのみが利用できる設定をしたつもりだったのだろうが、ダウ・ジョーンズ社関連のアカウントの保有者だけではなく、すべてのAWS認定ユーザーへの公開になったことには気が付いていなかったようだ。

《The Register》

関連記事

特集

PageTop

アクセスランキング

  1. トヨタ自動車でのクラウド誤設定による情報漏えい、調査結果を公表

    トヨタ自動車でのクラウド誤設定による情報漏えい、調査結果を公表

  2. エーザイグループのクラウドへ不正アクセス、約 11,000 件の取引先関係者情報が漏えいした可能性

    エーザイグループのクラウドへ不正アクセス、約 11,000 件の取引先関係者情報が漏えいした可能性

  3. ランサムウェア身代金支払率、日本は国際トレンドに逆行 ~ プルーフポイント年次レポート

    ランサムウェア身代金支払率、日本は国際トレンドに逆行 ~ プルーフポイント年次レポート

  4. 非エンジニアの文系ライターが挑んだSecuriST(セキュリスト)認定ネットワーク脆弱性診断士受験記 [前編] もしもう一度ゼロからやり直せるなら

    非エンジニアの文系ライターが挑んだSecuriST(セキュリスト)認定ネットワーク脆弱性診断士受験記 [前編] もしもう一度ゼロからやり直せるならPR

  5. アバントグループ子会社に不正アクセス、「開示 Net」「総務 Net」をはじめとするサービスの提供を停止

    アバントグループ子会社に不正アクセス、「開示 Net」「総務 Net」をはじめとするサービスの提供を停止

  6. 日本コンクリート工業にランサムウェア攻撃、現時点でデータ漏えいの痕跡は発見されず

    日本コンクリート工業にランサムウェア攻撃、現時点でデータ漏えいの痕跡は発見されず

  7. ランサムウェア身代金 払い続けた世界の末路 ~ ウィズセキュアが犯罪のプロ化警鐘

    ランサムウェア身代金 払い続けた世界の末路 ~ ウィズセキュアが犯罪のプロ化警鐘

  8. ネスコグループのサーバへ不正アクセス、不正な外部への送信は確認されず

    ネスコグループのサーバへ不正アクセス、不正な外部への送信は確認されず

  9. 厚生労働省のサーバを経由し約10万件の迷惑メールを送信

    厚生労働省のサーバを経由し約10万件の迷惑メールを送信

  10. 中間者攻撃や盗聴など ~ ネットカフェ「自遊空間」のクーポンアプリにサーバ証明書検証不備の脆弱性

    中間者攻撃や盗聴など ~ ネットカフェ「自遊空間」のクーポンアプリにサーバ証明書検証不備の脆弱性

ランキングをもっと見る