悪意ある内部者による漏えいは8%、しかし漏えいデータ件数は2千万件(ジェムアルト) | ScanNetSecurity
2024.05.18(土)

悪意ある内部者による漏えいは8%、しかし漏えいデータ件数は2千万件(ジェムアルト)

ジェムアルトは、世界中で公表されたデータ漏えいインシデントのデータベースである「2017年上半期Breach Level Index」(BLI:情報漏えい危険度指数)の集計結果を発表した。

調査・レポート・白書・ガイドライン 調査・ホワイトペーパー
2017年上半期のデータ侵害状況
2017年上半期のデータ侵害状況 全 2 枚 拡大写真
ジェムアルト株式会社は9月20日、世界中で公表されたデータ漏えいインシデントのデータベースである「2017年上半期Breach Level Index」(BLI:情報漏えい危険度指数)の集計結果を発表した。これによると、2017年上半期は世界で918件のデータ漏えいが発生し、漏えいしたデータ件数は2016年下半期から2.5倍以上(164%)増加の約19億件となった。また、2017年上半期では、百万件以上のデータが漏えいした大規模データ漏えいインシデントが22件発生している。

これにより、調査を始めた2013年以来、90億件以上のデータが漏えいしたことになり、これは平均して毎日1千万件以上、毎秒約122件のデータが漏えいしていることになる。データの漏えい源は、データ漏えい件数では「悪意ある部外者」が74%でもっとも多いが、データ数で見ると13%にとどまっている。一方、データ漏えい件数の8%である「悪意のあるインサイダー」により漏えいしたデータ件数は2千万件に達し、昨年下半期の50万件から約40倍に増加している。

業種別では、BLIが追跡する業種のほとんどで、漏えい、盗難または紛失したデータ件数が100%以上増加した。特に教育分野では、漏えい件数が103%増加、漏えいデータ数が4,000%以上増加した。これは中国最大の民間教育事業のひとつで発生した悪意のあるインサイダーによる攻撃の結果としている。医療分野では、データ漏えい件数は前半期とほぼ同じものの、盗難、紛失または漏えいしたデータ数は423%増加している。

《吉澤 亨史( Kouji Yoshizawa )》

関連記事

この記事の写真

/

特集

PageTop

アクセスランキング

  1. ゆめタウン運営イズミへのランサムウェア攻撃、VPN 装置から侵入

    ゆめタウン運営イズミへのランサムウェア攻撃、VPN 装置から侵入

  2. 範を示す ~ MITRE がサイバー攻撃被害公表

    範を示す ~ MITRE がサイバー攻撃被害公表

  3. 東急のネットワークに不正アクセス、連結子会社のファイルサーバでデータ読み出される

    東急のネットワークに不正アクセス、連結子会社のファイルサーバでデータ読み出される

  4. 検診車で実施した胸部レントゲン検診が対象、川口市の集団検診業務委託先へランサムウェア攻撃

    検診車で実施した胸部レントゲン検診が対象、川口市の集団検診業務委託先へランサムウェア攻撃

  5. 認証とID管理にガバナンスを ~ NTTデータ先端技術「VANADIS」で実現する「IGA(Identity Governance and Administration)」とは

    認証とID管理にガバナンスを ~ NTTデータ先端技術「VANADIS」で実現する「IGA(Identity Governance and Administration)」とはPR

  6. 脆弱性管理クラウド「yamory」SBOM 機能に関する特許取得

    脆弱性管理クラウド「yamory」SBOM 機能に関する特許取得

  7. 個人情報漏えいの疑いも ~ 八尾市立斎場職員が加重収賄罪ほかの容疑で逮捕

    個人情報漏えいの疑いも ~ 八尾市立斎場職員が加重収賄罪ほかの容疑で逮捕

  8. NRIセキュア 研修コンテンツ「セキュアEggs」基礎編オンデマンド提供、30日間アクセス可

    NRIセキュア 研修コンテンツ「セキュアEggs」基礎編オンデマンド提供、30日間アクセス可

  9. DHCP のオプション 121 を利用した VPN のカプセル化回避の問題、VPN を使用していない状態に

    DHCP のオプション 121 を利用した VPN のカプセル化回避の問題、VPN を使用していない状態に

  10. runc におけるコンテナ内部からホスト OS への侵害が可能となるファイルディスクリプタ情報漏えいの脆弱性(Scan Tech Report)

    runc におけるコンテナ内部からホスト OS への侵害が可能となるファイルディスクリプタ情報漏えいの脆弱性(Scan Tech Report)

ランキングをもっと見る