ICANN CSO が語る、企業ドメイン名の悪用実態とケース別対策 | ScanNetSecurity
2024.03.29(金)

ICANN CSO が語る、企業ドメイン名の悪用実態とケース別対策

ICANN CTOでありChief Security, Stability & Resiliency Offcerであるジョン・L・クライン氏が、JPNIC主催のセミナーに登壇するため来日した。国内でもよく問題になるDNSの悪用について語っていただいた。

脆弱性と脅威 脅威動向
ICANN CTO Chief Security, Stability & Resiliency Offcer ジョン・L・クライン氏
ICANN CTO Chief Security, Stability & Resiliency Offcer ジョン・L・クライン氏 全 2 枚 拡大写真
 今秋、ICANNの幹部である、ICANN CTOでありChief Security, Stability & Resiliency Offcerであるジョン・L・クライン氏が来日した。ちょうどKSKロールオーバー(DNS認証のルートキー更新)の期日が迫るタイミングだったが来日の目的は別にあり、タイミングはまったくの偶然ということであった。

 ScanNetSecurityは、来日の目的であるDNSの悪用(Abuse)に関してくわしい話を聞いた。

●攻撃にも欠かせないDNS

 クライン氏は、肩書にあるとおり、DNSインフラの安定性や可用性に責任を持つ立場だ。改めて、国内でもよく問題になるDNSの悪用について話がはじまった。

 DNSの悪用では、2018年初頭、国内の自治体や政府系公募事業で立てたキャンペーンサイトが、事業やキャンペーン終了後に放置され、アダルトサイトに利用されている実態が問題になった。また、更新を忘れて失効したものが知らない間に第三者に取得されるという問題も発生している。海外でも類似の問題は発生しているといい、まず、DNSの悪用は何が一番の問題になっているか聞いてみた。

  1. 1
  2. 2
  3. 続きを読む

《中尾 真二( Shinji Nakao )》

関連記事

この記事の写真

/

特集

PageTop

アクセスランキング

  1. 富士通の複数の業務パソコンにマルウェア、個人情報を含むファイルを不正に持ち出せる状態に

    富士通の複数の業務パソコンにマルウェア、個人情報を含むファイルを不正に持ち出せる状態に

  2. ランサムウェアに身代金を支払う傾向の強い組織の構造が明らかに

    ランサムウェアに身代金を支払う傾向の強い組織の構造が明らかに

  3. 総務省「無線LANセキュリティガイドライン」更新、自宅と公衆に分冊

    総務省「無線LANセキュリティガイドライン」更新、自宅と公衆に分冊

  4. プロ e スポーツ選手のアカウントにハッキング

    プロ e スポーツ選手のアカウントにハッキング

  5. 日東製網へのランサムウェア攻撃、約 1 ヶ月で全システム復旧

    日東製網へのランサムウェア攻撃、約 1 ヶ月で全システム復旧

  6. 時給7,500円 ~ 総務省、非常勤サイバーセキュリティ人材募集 月2時間 霞が関勤務

    時給7,500円 ~ 総務省、非常勤サイバーセキュリティ人材募集 月2時間 霞が関勤務

  7. UDP ベースのアプリケーション層プロトコル実装にサービス運用妨害(DoS)の脆弱性

    UDP ベースのアプリケーション層プロトコル実装にサービス運用妨害(DoS)の脆弱性

  8. 脆弱性診断の新たな選択肢「ちょうどいいレベルの診断」を AeyeScan活用でサービス化 ~ NTTデータ先端技術

    脆弱性診断の新たな選択肢「ちょうどいいレベルの診断」を AeyeScan活用でサービス化 ~ NTTデータ先端技術PR

  9. Jenkins に任意のファイルの読み取りが可能となるコマンドラインインターフェース機能におけるアクセス制御不備の脆弱性(Scan Tech Report)

    Jenkins に任意のファイルの読み取りが可能となるコマンドラインインターフェース機能におけるアクセス制御不備の脆弱性(Scan Tech Report)

  10. 「サイバーセキュリティお助け隊サービス」制度に新たに 2 類を創設、価格要件を緩和

    「サイバーセキュリティお助け隊サービス」制度に新たに 2 類を創設、価格要件を緩和

ランキングをもっと見る