経営トップダウンで先手を打つ海外、事故が起こってから後手後手の日本:企業セキュリティ実態調査(NRIセキュア) | ScanNetSecurity
2024.04.29(月)

経営トップダウンで先手を打つ海外、事故が起こってから後手後手の日本:企業セキュリティ実態調査(NRIセキュア)

NRIセキュアは、「企業における情報セキュリティ実態調査2019」の結果を発表した。

調査・レポート・白書・ガイドライン 調査・ホワイトペーパー
過去1年間で実施したセキュリティ対策のきっかけ
過去1年間で実施したセキュリティ対策のきっかけ 全 2 枚 拡大写真
NRIセキュアテクノロジーズ株式会社(NRIセキュア)は7月18日、「企業における情報セキュリティ実態調査2019」の結果を発表した。この調査は同社が2002年度から毎年実施しているもので、今回で17回目となる。調査は2018年12月から2019年2月、日本、アメリカ、シンガポールの3カ国の企業を対象に実施したもの。2,807社(日本は1,794社)から回答を得ている。

調査結果によると、過去1年間で実施したセキュリティ対策のきっかけは、「経営層のトップダウン指示」が米国(66.1%)、シンガポール(55.4%)で群を抜いて多かったのに対し、日本は23.7%にとどまった。日本で多かった回答は、「自社でのセキュリティインシデント」(33.6%)、「他社でのセキュリティインシデント事例」(27.1%)、「内部監査・内部有識者からの指摘」(27.0%)であった。レポートでは、日本は対応が後手に回るケースが多いとしている。

また、過去1年間で発生したセキュリティ事件・事故では、米国、シンガポールが1位に「DoS攻撃・DDoS攻撃」、2位に「Webアプリケーションの脆弱性を突いた攻撃」であったのに対し、日本は1位が「電子メール、FAX、郵便物などの誤送信・誤配信」、2位が「情報機器・外部記憶媒体の紛失・置き忘れ・棄損」であった。これらは米国では9位と10位、シンガポールでは後者が8位となっている。この背景には、米国とシンガポールがクラウドサービスの活用やDXへの取り組みが進んでいることがあるとしている。

《吉澤 亨史( Kouji Yoshizawa )》

関連記事

この記事の写真

/

特集

PageTop

アクセスランキング

  1. 今日もどこかで情報漏えい 第23回「2024年3月の情報漏えい」なめるなという決意 ここまでやるという矜恃

    今日もどこかで情報漏えい 第23回「2024年3月の情報漏えい」なめるなという決意 ここまでやるという矜恃

  2. GROWI に複数の脆弱性

    GROWI に複数の脆弱性

  3. 雨庵 金沢で利用している Expedia 社の宿泊予約情報管理システムに不正アクセス、フィッシングサイトへ誘導するメッセージ送信

    雨庵 金沢で利用している Expedia 社の宿泊予約情報管理システムに不正アクセス、フィッシングサイトへ誘導するメッセージ送信

  4. セトレならまちで利用している Expedia 社の宿泊予約情報管理システムに不正アクセス、フィッシングサイトへ誘導するメッセージ送信

    セトレならまちで利用している Expedia 社の宿泊予約情報管理システムに不正アクセス、フィッシングサイトへ誘導するメッセージ送信

  5. インターネット専用宝くじで当選本数の登録誤り、1 等 200 万円 10 本が 200 本に

    インターネット専用宝くじで当選本数の登録誤り、1 等 200 万円 10 本が 200 本に

  6. PlayStation公式になりすましたアカウントに注意喚起、個人情報要求DMも

    PlayStation公式になりすましたアカウントに注意喚起、個人情報要求DMも

  7. メール誤送信事故多発で悪名高いドッペルゲンガードメイン「gmai.com」はどこの誰が保有しているのか?

    メール誤送信事故多発で悪名高いドッペルゲンガードメイン「gmai.com」はどこの誰が保有しているのか?

  8. NDIAS「車載器向けセキュリティ技術要件集」活用したコンサルサービス提供

    NDIAS「車載器向けセキュリティ技術要件集」活用したコンサルサービス提供

  9. フィッシングサイトのドメイン「top」が最多、デジタルアーツ調査

    フィッシングサイトのドメイン「top」が最多、デジタルアーツ調査

  10. LINEヤフー委託先への不正アクセス、報告書を受け 2 度目の行政指導

    LINEヤフー委託先への不正アクセス、報告書を受け 2 度目の行政指導

ランキングをもっと見る