「夢は俳優」ペネトレーションテスターのプライドと成功と失敗 | ScanNetSecurity
2026.01.03(土)

「夢は俳優」ペネトレーションテスターのプライドと成功と失敗

 一部の詐欺師は AI 支援型のソーシャルエンジニアリングツールを使用しており、ディープフェイクを使用した破壊的攻撃の可能性もあるが「一般的にこの技術は、大半のサイバー犯罪者が求めるような高い投資収益率を期待できるものではない」と彼女は言った。「私は 3 文字表記の機関に友人や接点がありますが、彼らによると、国家による攻撃はディープフェイクの作成からは目を背け、電話を使った、より伝統的ボイスフィッシングの手法に戻りつつあるようです」とデニス氏は述べた。

国際 TheRegister
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 ある水曜日の朝、とあるハッカーが、ドアやエレベーターの鍵を一切持たずに都会の巨大なビルに足を踏み入れ、物理空間と企業の Wi-Fiネットワークの双方の侵入に成功し機密データをまんまと盗み出した。

 しかも特段の侵入テクニックはまったく必要なかったという。

 彼女はセキュリティバッジ不要でエレベーターに乗りこみ、受付のある階まで昇ると、開けっ放しになっているドアを見つけてオフィスに歩み入り、デスクに座る警備員のそばを通過して会議室に入った。

 「私たちはすでに悪意のあるデバイスを設置していました」と彼女は The Register に語った。「前夜、ゴミ箱あさりをしていた際に、ゴミの中にその企業の Wi-Fiネットワークの認証情報を見つけたのです。私たちは会議室のテレビの後ろにデバイスを設置し、ネットワークに接続し、1 週間以上もの間、誰にも気づかれることなく、その企業の Wi-Fi ネットワーク経由でデータを外部に持ち出すことができました」

 このケースは、テナントがオフィスのセキュリティについて「少々のんびりしすぎている」ことを懸念したビルのオーナーが、セキュリティ企業のレッドチームを雇ってレッドチームオペレーションを実施させた事例である。つまり、コマンド&コントロールサーバー(C2)はこのレッドチームによって制御されていたから、盗まれたデータは犯罪者へ送信されていなかったのでご安心を。

●ソーシャルエンジニアリングは俳優になる夢の実現(アリース・デニス氏)

 ハッカーのアリース・デニス 氏は、Bishop Fox 社のシニアセキュリティコンサルタントで、専門は物理セキュリティアセスメントである。本人いわく「建物に侵入する」のが仕事だという。

 彼女はまた、DEF CON ソーシャルエンジニアリング CTF の優勝経験者でもあり、DEF CON ブラックバッジの殿堂入りを果たしている。オフェンシブなサイバーセキュリティ企業でペネトレーションテスターに従事するデニス氏の職務には、ソーシャルエンジニアリングを用いた攻撃が多数含まれ、通常は電話やメールを介して行われるという。「私たちは悪者のふりをするんです」と彼女は言う。

 「私が一番好きなソーシャルエンジニアリングはフェイス・トゥ・フェイスで行うものです」と彼女は語った。その理由の一つは俳優になるという夢を実現できるからだ。「本当に魅力的なキャラクターを作り上げたり、人々と交流したり、さらに手の込んだ口実を作ったりもできるんです」


《The Register誌特約記事》

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