国際サイバー演習「Locked Shields 2024」に官民双方が参加する意義 | ScanNetSecurity
2025.11.21(金)

国際サイバー演習「Locked Shields 2024」に官民双方が参加する意義

一般社団法人JPCERTコーディネーションセンター(JPCERT/CC)は2024年12月25日、2024年4月23日から26日に開催されたNATO CCDCOE主催の国際サイバー演習「Locked Shields 2024」に官民双方が参加する意義について、ブログ記事で発表した。

調査・レポート・白書・ガイドライン 調査・ホワイトペーパー
インシデント対応にあたる組織の相互評価が通常はできない背景
インシデント対応にあたる組織の相互評価が通常はできない背景 全 1 枚 拡大写真

 一般社団法人JPCERTコーディネーションセンター(JPCERT/CC)は2024年12月25日、2024年4月23日から26日に開催されたNATO CCDCOE主催の国際サイバー演習「Locked Shields 2024」に官民双方が参加する意義について、ブログ記事で発表した。JPCERT/CC早期警戒グループマネージャーの佐々木勇人氏が執筆している。

 同演習の本番はDay0からDay2まで3日間あり、毎日7時間の演習時間内に演習環境上でさまざまなサイバー攻撃が同時多発的に発生し、リアルタイムでインシデント対応等を行っている。JPCERT/CCからは5名が参加し、システムの防護担当や脆弱性対処のチームにそれぞれ参加している。

 佐々木氏は演習の特徴と意義として「1.シビアケースにおけるリアルタイムインシデントの分析・判断を体験できること」、「2.参加者相互の能力を「可視化」できること」の2点を挙げ、説明を行っている。

 佐々木氏は、サイバーセキュリティの世界には「インシデント対応能力をどうやって評価するのか」という問題があるが、LockedShields演習では、一つのチームを構成するさまざまな組織・個人が一つの会場に集まることで、実際に各参加者がどういう分析・対処を行ったのかが「お互いに見える」という特殊な環境で、現実の世界ではできない、インシデント対応能力の「相互評価」ができ、「誰(人・組織)が頼りになるか」がより明確になり、それはいざという時の組織間連携に必要となるとしている。

 佐々木氏は、「演習を通じて官民双方の各プレーヤーの能力が「相互評価」されることで、日本全体としての対処能力の長短が明らかになり、机上の空論ではない対処計画を作る際の土台になる」と考察している。

《ScanNetSecurity》

関連記事

この記事の写真

/

特集

PageTop

アクセスランキング

  1. アスクルへのランサムウェア攻撃、ASKUL(事業所向け)サービスを先行して復旧対応

    アスクルへのランサムウェア攻撃、ASKUL(事業所向け)サービスを先行して復旧対応

  2. テインにランサムウェア攻撃、グループ各社にも影響

    テインにランサムウェア攻撃、グループ各社にも影響

  3. アスクルのランサムウェア感染、「無印良品ネットストア」利用者の個人情報が流出した可能性

    アスクルのランサムウェア感染、「無印良品ネットストア」利用者の個人情報が流出した可能性

  4. 公開サーバのファイルと同じ ~ サイバー攻撃グループ名乗る人物が「IIJ からソースコードを盗み出した」とファイルを添付し投稿

    公開サーバのファイルと同じ ~ サイバー攻撃グループ名乗る人物が「IIJ からソースコードを盗み出した」とファイルを添付し投稿

  5. Amazon を装ったフィッシング詐欺メールによる被害を防ぐ 3 ポイント

    Amazon を装ったフィッシング詐欺メールによる被害を防ぐ 3 ポイント

ランキングをもっと見る
PageTop