HENNGE株式会社は10月31日、10月1日から対面コミュニケーションに対する賞与を4,000円に倍増し、新卒総合職は月額8万円の手当として制度化したと発表した。
同社では、社員同士やチーム間のコミュニケーション、コラボレーションの促進を目的に、対面コミュニケーションに対する報酬の支給を2023年10月から開始しており、当初は1日1,000円で、2024年6月より1日2,000円に増額していたが、10月1日から1日4,000円に倍増、新卒総合職以外は年2回の賞与として支給する。出社だけでなく、顧客訪問やイベント運営など外部での対面コミュニケーションも対象となる。一年間の営業日を260日とすれば単純に毎日出社すれば年間104万円の賞与が支給される(新卒総合職をのぞく)。当初1,000円からスタートした当該制度が二度その金額が倍増されたということは一定の成果があったことが推察される。
同社では今回の導入に合わせ、全面的にフリーアドレスである各オフィスで、曜日を決めて部署や連携するグループで同じエリアに座るチーミングの取り組みをさらに強化しており、対面によるチームのコラボレーションが促進され、業務効率の引き上げや新しいアイデアの創出などに結びつき始めているとのこと。
米Amazonでは社員への強制出社措置によって離職者が発生する現象が起こっているが、強制ではなくインセンティブを用いるこの試みはコロナ後のハイブリッドワーク時代における施策としても意義がある。
同社は、お金の価値が高まるデフレから、人材の価値が高まるインフレへと変化しつつある経済状況に早期に対応し、社員の英語能力に応じた「英語手当」を最大月間13万円支払うなど、実験的かつユニークな人事制度を設けている。強制や日本企業的精神論ではなく明確にお金でメリットを示すことで社員の成長を促す人事制度設計を行う点が新しい。


