Infoblox株式会社は7月23日、圧縮ソフト「7-Zip」を装った偽ソフトウェアの裏に潜む巨大不正プロキシ事業について発表した。
Infobloxの脅威インテリジェンスチームである Infoblox Threat Intelは、圧縮ソフト「7-Zip」を装った偽ソフトウェアを悪用した攻撃の調査を通じて、「Lurking Lizard」と呼ばれる攻撃グループによる大規模な不正プロキシ事業の実態が明らかになったという。
家庭などの一般利用者のIPアドレスを経由して通信するレジデンシャルプロキシについて、実際には正規の家庭ネットワークではなく、マルウェアなどによって乗っ取られた端末の通信帯域が、第三者に販売・悪用されるケースも確認されており、Infoblox Threat Intelの研究者は、当初は単発の攻撃に見えた活動を追跡するなかで、少なくとも数年前から続く、より広範な不正プロキシ事業にたどり着いている。
中国系の攻撃グループとみられる「Lurking Lizard」は、他のプロキシ事業者と提携し、侵害された端末の通信帯域へのアクセスを再販していると考えられ、外部の研究者はこれまで「Lurking Lizard」に関連するインフラと、2026年初めに業界と法執行機関の連携した措置で停止に追い込まれた大手プロキシ事業者IPIDEAとの重複を確認している。
複数のプロキシ事業者に対する停止措置が行われた一方で、「Lurking Lizard」のような攻撃グループがボットネット化した端末の運用を続けていることは、悪質なレジデンシャルプロキシ市場の解体が依然として難しいことを示しているとしている。
同活動は、感染端末の獲得、誘導、収益化までを一体的に行う仕組みを持っており、大手ソフトウェアブランドを装ったなりすましドメインを通じてマルウェアを配布し、被害者の端末を新たなプロキシの接続先として組み込み、さらに、検索結果の悪用やオンライン広告を使って偽サイトへの誘導を広げ、犯罪者が利用できる通信基盤として収益化していた。2026年初めに注目を集めた7-Zipになりすました攻撃は、この仕組みの一部にすぎなかったとのこと。
Infoblox Threat Intelではさらに、この攻撃グループが他の商用プロキシサービスを装ったなりすましドメインを通じ、アクセスを販売していたことも確認している。
Infoblox Threat Intelのバイスプレジデント Renée Burton氏は「犯罪サービスが、消費者向けソフトウェアやアプリストア、レビューサイトの信頼を利用して規模を拡大できるようになると、そのリスクはセキュリティチームだけの問題にとどまりません。オンラインで事業を営むあらゆる企業にとって、業務・不正・ブランドに関わる問題になるのです。」とコメントしている。
