ウイルスの新たな標的は携帯電話(スペイン)
モスクワに拠点を置くアンチウイルス・ソフト会社Kaspersky Labs社は、スペインで携帯電話に不要なメッセージを送りつけるウイルス“Timofonica”が発生していると警告した。携帯電話を標的にした初のウイルスである。アンチウイルス・ソフト会社の専門家らは、携帯電
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先月(5月)猛威をふるったLOVEウイルスと同様、マイクロソフト社Outlookのユーザのみに影響をおよぼす。ウイルスの基本構造はLOVEウイルスとほぼ同じで、電子メールを介して広まり件名“Timofonica”のメールが送りつけられる。そして、そのメールの添付ファイルを開くと、ウイルスはOutlookのアドレス帳に記載されてある全てのアドレスに自身の複製を送りつける。
さらに、このウイルスは電子メールGSM(Global System for Mobile
Communications:欧州で主流のワイヤレス標準)ゲートウェイにメッセージを送信、つまり電子メールを使ってワイヤレスに転送する。転送先のアドレスは、“correo.movistar.net”の頭にランダムに生成した数字を加えたもの。ウェブサイト“correo.movistar.net”は、スペインのMovistar携帯電話ネットワークの顧客に短いテキスト・メッセージの送信を可能にするゲートウェイだ。ウイルスはこのルートを利用して携帯電話ユーザに不要なメッセージを大量に送りつけようとした。
一部のアンチウイルス・ソフト会社は、ウイルス“Timofonica”が携帯電話そのもに感染するわけではないと強調しているが、多くの専門家は携帯電話を直接狙った悪意あるプログラムが作成されるのは時間の問題と見ている。
フィンランドのアンチウイルス・ソフト開発会社F-Secure社は現在、携帯電話会社と共同で携帯電話ウイルスを検出するソフトを開発している。
《ScanNetSecurity》