初めて公開されたCarnivore文書の内容に不服を表明(電子プライバシー情報センター)
米連邦捜査局(FBI)は10月2日、物議を醸している電子メール監視システムCarnivore技術に関する文書を初めて公開した。しかしプライバシー擁護団体は、肝心な情報は伏せられたままだと激しく非難している。
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情報自由法(Freedom of Information Act:FOIA)に則り情報の公開を求めてFBIを提訴した電子プライバシー情報センター(EPIC)は、公開された565ページの文書には肝心な情報が含まれていないとして不服を申し立てた。ワシントンに拠点を置くEPICが発表した報道資料によると、ほぼ200ページあまりが伏せられており、400ページほどが編集されていた。プライバシー擁護団体が強く公開を求めていたCarnivoreシステムのソースコードも伏せられたままだった。
EPICの事務局長Marc Rotenberg氏は「我々は重要な文書が公開されるまで法廷で争うつもりだ。捜査機関がオンライン世界の公共の安全を守るため、もしくは犯罪捜査をするためにCarnivoreシステムが必要か否かに関して我々は議論する気はない。しかし、電子メールを監視するという捜査方法は、プライバシー侵害の懸念を高めるものだ」と述べた。
公開された文書によると、Carnivoreシステムは1997年2月にOmnivore(雑食動物の意)という名称で考案され、当初はSolaris X86コンピュータで動作するシステムだった。しかし、1999年7月に名称がCarnivore(肉食動物の意)と変更されWindows NT対応になった。その他、VOIP(voice over IP:音声をデジタル化して、TCP/IPネットワーク上で運ぶ技術)の傍受に関する記述、能力検査のレビューなどが含まれていた。
EPICはCarnivoreに関する全ての記録(ソースコードを含む)の公開を求めている。
《ScanNetSecurity》