タイ警察が事件の謎を解明するためハッカーに協力要請
概要:
最近、タイ警察に包囲され死亡した爆弾事件の容疑者Nopporn Suwanprueksachatの事件を解明するためタイ警察は「Master Hacker」と呼ばれるハッカーの協力を要請した。タイ警察が事件の手掛かりとしてNoppornのコンピューターのコンパクトディスクを解析に専門家
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最近、タイ警察に包囲され死亡した爆弾事件の容疑者Nopporn Suwanprueksachatの事件を解明するためタイ警察は「Master Hacker」と呼ばれるハッカーの協力を要請した。タイ警察が事件の手掛かりとしてNoppornのコンピューターのコンパクトディスクを解析に専門家の協力を必要とした為である。2001年12月15日付けのThe Nation in Thailand紙は、タイ警察のハッカー起用に関して、欧米諸国の多数ある事例を紹介し肯定的な記事が掲載された。記事の内容は次の通りである。「ともするとハッカーは、ハッキング技術を使用しクレジットカードの番号の盗難、ウェブ改ざんし誹謗中傷掲載するなど、悪質なプログラマーというレッテルを貼られている。しかし、そのような悪質な行為を行うのは極一部である。・・・極めて優秀なハッカーの中には、今日のコンピューター世界の基盤を築く上で有益な貢献をした者もいる。」
Noppornの生死に関しては、謎の部分が多い。彼のコンピューターCDファイルの記録によれば、彼はタイ国内の外資系スーパー、特に、彼がかつて爆弾で破壊したとされるTesco Lotusスーパーストアチェーンに対する妨害行為を行うため、さまざまなタイ系および中国系のビジネス関係者から資金を援助されていたという。Noppornの手記によれば、タイに進出する外資の増加に対し強烈な嫌悪感を抱いており、地元企業の外資系企業の進出を止めたいという思惑とNoppornの利害が一致したと考えられる。一致、CDファイルには、Noppornが元タイ国軍の諜報部員として働いた経歴についても触れられており、当時麻薬生産施設や配送ルートの摘発に貢献した事に関する手記がある。一方、裏切られ報復を考えている事も記している。12月7日に、自宅の窓から彼自身が投げた手榴弾が跳ね返って爆発しNoppornは、死亡した。Tesco Lotusの店舗で銃を乱射した数時間後のことである。
情報ソース:
Bangkokpost.net Dec.15, 2001
http://www.bangkokpost.com/Database/index.html
The Nation (Thailand), Dec. 15, 2001
分析:
(iDEFENSE 米国) この事件の真相は解明される事はないかもしれない。しかし、タイ警察がNoppornのコンピューターファイルの暗号解読に外部の力を借りなければならなかったという事実は興味深い。暗号技術が優れていたのか、警察の力が極端に不足していたのかは定かでない。
また、「Master Hacker」についても具体的な警察の依頼事項や彼らがタイに在住する人なのかも分っていない。The Nation 紙は次のように締めくくっている。「タイではまだハッキング事件がそれほど多くは発生していない。現在のところ、コンピューター犯罪を罰する法律はないため、現行の刑法を適用するしかない。」
(詳しくはScan Daily EXpress本誌をご覧下さい)
http://vagabond.co.jp/vv/m-sdex.htm
※この情報はiDEFENSE社( http://www.idefense.co.jp/ )より提供いただいております。情報の内容は以下の時点におけるものです
【13:48 GMT、12、26、2001】
《ScanNetSecurity》