イスラエルの研究者、GSM コードを破る
John Leyden
2003年4月9日 09:00 GMT
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2003年4月9日 09:00 GMT
イスラエルの研究者チームが GSM 携帯電話ネットワークの暗号化コードを破る可能性のある方法を発見した。これにより、通信傍受の攻撃が現実のものになるかもしれない。
しかし、携帯電話通信の業界団体 GSM Association はこの問題をあまり重要視していない。同団体は、脆弱性が存在する可能性は認めているものの、実際にそれを悪用することは困難と主張している。
ハイファにある Technion Institute の Eli Biham 教授と博士課程の学生 Elad Barkan 氏と Nathan Keller 氏が GSM ネットワークに導入されている暗号化スキームの根本的な脆弱性を発見した。
Biham 教授によると、電話をかけて受信機側のベルが鳴っている間に盗聴者はその脆弱性を悪用して攻撃をしかけ、会話を傍受することが可能という。
「特別な装置を使用して、通話を乗っ取り、そして通話の最中に発信者を装うことが可能だ」と同教授はロイター通信社に語った。
同教授の説明によると、このセキュリティホールは GSM 開発者が会話を暗号化する前に回線の障害を修正するシステムを構築した際、基本的なミスを犯したことに起因する。
同教授と前述の学生らは自身の発見を Instant Ciphertext-Only Cryptanalysis of GSM Encrypted Communication という論文にまとめた。その論文は先月、カリフォルニア州のサンタバーバラで開催された暗号カンファレンスで発表された。しかし、この憂慮すべき発見のニュースは昨日、伝えられた。
[情報提供:The Register]
http://www.theregister.co.uk/
[翻訳:関谷 麻美]
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